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古橋治人さんの菓子切り

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市川市 らふと 2009年6月

益子の古橋治人さんの菓子切りです。黒檀で出来ているそうです。堅い木材のためにこういう薄い形状でも大丈夫なようです。菓子の他にバターナイフとしても良いようです。鑿跡を残した手づくりの感覚が優しい小品です。

by sora_hikari | 2009-07-31 00:27 | 古橋治人・真理子さん

清水善行さんの白磁小皿

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クラフトフェア松本 2009年5月

清水善行さんの白磁小皿です。径は10センチほどで高台が高めで高坏のような形状です。フラットな面には、重ね焼きをした際の砂の目跡が残り古風な印象を高めます。清水さんの白磁は濁った色合いで、いわゆる昔の雑器とか下手物と呼ばれるような、当時の純度の低い仕上がりを敢えて、味わいとして今の器に活かしておられるように思います。品種改良された絢爛な花よりも、野に咲く地味な花を愛でる、そんな感覚に近いように思います。

※現在、原宿のStyle-Hug Galleryで清水さんの個展(7月25日~31日)が開催されています。

by sora_hikari | 2009-07-30 00:38 | 清水善行さん

西田健二さんの一輪挿し

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クラフトフェア松本 2009年5月

石川県の西田健二さんの青白磁の花器です。高さ7センチほどの小さなサイズです。神事に使われる祭祀のようにも見えます。西田さんは九谷絵付けの家系に育ち、現在はろくろ師としての活動もされているそうです。小さな器ですが、シャープなキリリとした形に西田さんの確かな技術を感じます。

by sora_hikari | 2009-07-29 00:00 | 西田健二さん

艸田正樹さんのグラス

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西麻布 桃居 2009年6月

金沢で製作されている艸田正樹(くさだまさき)さんのグラスです。艸田さんの作るガラス器には、それぞれ詩的な呼称が付けられています。例えば「あたたかい雨」、「やわらかな方位」、「水一滴のための」、「酸素の国」、「水のトルソ」、「霧の夢」など(HP参照)。一見クールなガラスの器にこういう名前が付くと、ものや作り手への情感がくすぐられます。艸田さんの場合、あまり多くの種類を作らず定番化したガラス器を作っています。しかし、ピンブロウという技法の性質もあって同名称のガラス器えであっても、ひとつひとつの形が微妙に異なる個性を持っているところが一品性を高めています。因みにこのコップの名称は、「風の人のグラス」。艸田さんがある地方で展示をした際に聞いた話なのだそうですが、その町へ他からやってくる人を「風の人」=運んでくる人、そこに暮らす人を「土の人」=育む人、というのだそうです。グラスの名前はそれ以前からのものだったらしいのですが、「風の人」はつまり艸田さん自身のことを暗示しているように感じたとのことでした。確かに作り手は、使う人へ何かを運ぶ人で、使う人はそれを育てていく人なのだと思います。

by sora_hikari | 2009-07-27 22:25 | 艸田正樹さん

宮下香代さんの個展 @ 温々

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埼玉県の温々(ぬくぬく)で開催されている宮下香代さんの個展へ行ってきました。温々(ぬくぬく)とは、宇都宮線の東大宮駅から車で10分ほどの田畑の中にある珈琲&ギャラリーです。築150年の農家の納屋を改装した緑に囲まれた落ち着いたカフェです。その中にギャラリーが併設されており、定期的に展示会が開かれているそうです。今回の展示は、愛知県で和紙と針金を使ったオブジェやモビールを製作している宮下香代さんの作品展になっています。宮下さんのお作りなるものは、面となる和紙と構造を成す針金の組合せ。面と線、そして空間を取り込んだ立体構成物。いわば空間的な彫刻作品です。彫刻とはいっても、アート作品としてのアプローチよりも、ご自身の過去の賞暦や出品歴を見ると手作りの工芸品やクラフト作品として取り組まれているようです。展示されているのは、モビール作品、立体作品を中心にしたオブジェ、そして一部紙箱やカードスタンドなどの実用品も置かれています。宮下さんの造形は、細い線に支えれた危ういバランス感覚であったり、面構成で生み出された空間であったり、抽象性が表立つ作品なのですが、その無機質な存在に和紙を用いることにより、手づくりの温かみが加わっています。そんな形から生まれる緊張感と親近感や、モビールのような動的な要素とオブジェの静的な要素のバランスを均衡させた造形性が魅力でしょうか。暑さの増す埼玉の夏。蝉しぐれ聞こえるギャラリー空間で、宮下さんの作る「ゆらぎ」と「虚ろ」な作品の世界に浸るのも良いかもしれません。


宮下香代 紙のかたち展
2009年7月22日(水)~8月2日(日) ※7月27日(月)定休日
10:30~19:30
温々 (埼玉県・さいたま市) ホームページ
埼玉県さいたま市見沼区丸ヶ崎1856

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by sora_hikari | 2009-07-26 22:24 | 宮下香代さん

清水善行さんの個展 @ Style-Hug Gallery

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原宿のStyle-Hug Gallery(スタイルハグギャラリー)で開催されている清水善行さんの個展へ行ってきました。清水さんは京都府の童仙房というところで制作されています。お作りなる器は、白磁・須惠器・鉄釉・呉須などいくつかの種類に及びますが、どの器にも一貫して古の時間を感じる風合いがあります。今回の個展では、お茶の時間をテーマにした白磁の器を多く見ることが出来ました。ご自宅のストーブの灰を使った味わいのある白磁や、印判を使った安南の器、薪焼成の須惠の小皿など落ち着いたトーンの器が並びます。清水さんの白磁は、古伊万里や李朝雑器に通じるような濁しの白磁です。純度の低い磁土や自然灰釉により、鈍さのある白が生まれています。また畳付や見込みに残る砂の目跡も一層、古い器を彷彿とさせます。この個展では、そんな味わい深い器で、清水さんの工房の近くで採れた煎茶やほうじ茶をいただくことが出来ます。京都、宇治茶の土地柄に育つ在来種の茶葉。葉の大きさは不均一で、工業化され過ぎずに作られたお茶。ほうじ茶の方は清水さん自ら煎ったものだそうです。そういった自然の恵みに囲まれた暮らしの中で、まさに在来の器づくりされる清水さん。画一化されない雑味の中に見えてくる旨み。そんな味のある茶葉と清水さんの器が一つの線で繋がってくる個展だったように思います。


清水善行 陶展 ~茶喜・時間をはずした日~
2009年7月25日(土)~31日(金)
11:00~18:00 (最終日17:00迄)
Style-Hug Gallery
渋谷区千駄ヶ谷3-59-8 原宿第2コーポ208  ブログ

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by sora_hikari | 2009-07-26 00:15 | 清水善行さん

大浦裕記さんの鉢

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西荻窪 魯山 2009年6月

大浦裕記さんの鉢、2種です。ひとつは表面に漆を焼き付けたもの。もうひとつは磁器もの。いずれも古い金属器からきた形状でしょうか。丸底に広がるリムは、円盤のような、帽子のような形をしています。

by sora_hikari | 2009-07-21 19:50 | 大浦裕記さん

田宮亜紀さんの鉄土鉢

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千駄ヶ谷 SHIZEN 2009年6月

静岡で制作されている田宮亜紀さんの焼き締めの浅鉢です。田宮さんは、釉薬を掛けずに土だけで形づくりを行い、それを焼成して焼き締めることで器づくりをされています。通常はガラス質に変化する上釉をまとうことで、器の撥水性や強度を高めたりするのですが、焼き締めの器は、それを使わないことでより土の見せる表情を際立たせる魅力を追求することになります。その分、より時間を掛けた焼成の過程が必要になります。土の色合いを浮立たせたり、火の変化を写したり、薪の自然灰を活かしたり。窯に入れる前の作業よりも、窯に入れてからの作業が器への表情に影響をしてきますので、なかなかコントロールしづらいところで、自分の器の表情を生み出す技術を要するのだろうと思います。このお皿も焼き締めの器ですが、土の上にさらに鉄分の強い土をもうひとつ加えることで、より一層の深い色合いを出されているそうです。プレーンな形をした鉢ですが、深い色合いのなかにある微妙な変化は、見る側、使う側に多くの発想を与えてくれるように思います。

by sora_hikari | 2009-07-21 01:26 | 田宮亜紀さん

裸形のデザイン @ CLASKA

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目黒のデザインホテルCLASKAの3階にあるGallery & Shop "DO" で開催されている「裸形のデザイン」展へ行ってきました。サブタイトルになっている「O氏のアルミニューム日用品コレクション」とは、プロダクトデザイナーの大西静二(O氏)さんが長年集めてきたアルミの古道具で、今回はその展示&販売会になっています。大西さんは、業務用トラックや産業用作業車などのハードな用途の工業製品をデザインするお仕事の傍ら、アルミの古道具や骨董品を蒐集される方として知られた方なのだそうです。今回展示されているアルミは、表面をアルマイト加工した現在の綺麗なアルミではなく、戦前~戦後にかけて作られた表層無しのいわば「裸」のアルミの日用品の数々です。当時アルミは軍需用途で使われた後、戦後の物資不足を補うために日常生活の道具として再加工されたのだそうです。粗製の量産品が多いようですが、それがかえって作為を表に出し過ぎない「素な存在」の魅力を高めているように思います。そんな時代のアルミは、幅広い用具に使われていて、こんなものまであったのかと思う品々も見ることができます。食器類はさることながら、乳母車、ミシン、団扇、掃除機、パイプ、子供のおもちゃ、マッサージ器など珍しい使われ方のものもあります。また、板状のアルミを曲げたり型押しで作られる薄いアルミの用具や、鋳込んで固めたアルミダイキャストの用具など成形方法の違いによって印象の違う姿を感じるのも面白いです。アルミという素材は、独特の魅力があります。それはエッジの丸みから生まれるぬめり感、光を鈍く拡散させて反射するマット感など素材から感じるもの、そして剥き出しの機能、道具の持つハード感などの役割から感じるものなどです。そこには、簡素と密度、素朴と理知、軽薄と重厚など使用のされ方で相反する姿を見せるアルミ独特の感触にそそられるものがあるように思います。今回の展示では、そんなアルミ用品の数々に加えて、大西さんが集めてきた他の古いものも同時に陳列されています。そこには肩書き付きの骨董ではなく、ご自身の眼で選ばれた種々の品物が並び今回の企画に変化を加えています。またこの展示会の実現にあたっては、petit culの澄敬一さんが会場構成を行ったり、DMデザインをグラフィックデザイナーの山口信博さんがされたりと、企画を支える方の魅力も背景にあるようです。


裸形のデザイン
~O氏のアルミニューム日用品コレクション~
2009年7月17日(金)~8月16日(日)
11:00~19:00
CLASKA 3F Gallery & Shop "DO" (東京・目黒) ホームページ

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※9月には、このアルミの品々を取り上げた本がラトルズ出版から発売されるそうです。

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[書籍サンプルの展示]


by sora_hikari | 2009-07-18 05:51 | 澄敬一さん

チョン・ゴニさんの個展 @ ギャラリー旬

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広尾のギャラリー旬で開催されているチョン・ゴニさんの個展へ行ってきました。チョンさんは、茨城県の笠間で制作されています。今回展示されているのは、地元の土を使い穴窯で焼成された粉引の器です。粉引といっても大きな面取りの器、鎬の器、印花を使った象嵌の器などがいくつかの技法によるものが並んでいます。チョンさんの器の根底にあるのは、一般的には朝鮮の粉青沙器といわれる土に化粧を施した器だと思いますが、それをチョンさんの現代の目で焼き直した独自のもののように感じました。薪で焼かれた器は、陶土と化粧土と灰釉、そして薪から出る自然灰とが織り混ざりながら、土から滲みでるような色合いの変化が美しいです。その複雑な色合いが、台皿、茶碗、徳利、花器、片口などさまざまな形状の器の上で、ひとつひとつの表情として生まれています。ベーシックな構成要素から作られた器ですが、火・形・土が掛け合わさることで多彩な個性が楽しめる展示内容だったと思います。


チョン・ゴニ 「穴窯の可能性」
2009年7月15日(水)~7月19日(日)
12:00~19:00
ギャラリー旬 (東京・広尾) ※紹介記事 | 地図
東京都港区南麻布4-2-49 サンパレスビル1階

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by sora_hikari | 2009-07-17 23:13 | チョンゴニさん