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笹山芳人さんの筒湯呑

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名古屋 pas a pas 2009年4月

三重県伊賀丸柱で制作されている笹山芳人さんの筒湯呑です。黄色の粗めの肌合いをしています。ざっくりした土に長石系の透明釉。、しっかり焼き抜かれて艶やかな釉と土味の協奏です。自然な流れのろくろ、高台はさくっとひと削り。垂直型の円筒ですが、動きを感じる流体です。瞬間を捉えているという点でスポーツにも似た感覚に思えます。

by sora_hikari | 2009-05-28 23:05 | 笹山芳人さん

小林慎二さんの姫椀

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南青山 うつわ楓 2008年10月

小林慎二さんの漆碗。径10センチ、高さ5.5センチの子供用椀。小さなお椀を姫椀と言うそうです。小林さんのお嬢様のために作ったとのことです。外側は黒漆、内側は赤溜。深みのある色の取り合わせです。子供用の椀としてだけでなく、これからの季節、アイスクリーム用に口当たりが優しそうに思います。小林さんは、赤木明登さんの工房で修業後、現在、石川県で制作されています。


※現在、立川市のH.Worksで4人展を開催されています。

漆・竹・陶・硝子
2009年5月23日(土)~30日(土)
11:00~19:00
小林慎二(漆)、久保一幸(竹)、長谷川奈津(陶)、渡辺継(硝子)
H.Works (東京・立川) ホームページ

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by sora_hikari | 2009-05-28 21:35 | 小林慎二さん

岡見周二さんの片口

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西麻布 桃居 2009年4月

岡見周二さんの焼き締めの片口です。10センチほどの小ぶりなものです。山梨県の増穂町で窖窯(あながま)による焼成を行っておられます。作風は信楽や伊賀の焼き物になるのでしょうか。口の部分に掛った自然灰やガラス化した石粒が、薪火をくぐった痕跡を器に移しています。小品ながら力強さを感じる器だと思います。

by sora_hikari | 2009-05-27 23:17 | 岡見周二さん

額賀章夫さんの鉢

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南青山 うつわ楓 2009年4月

額賀章夫さんのプリーツ鉢。7寸ほどの大きさです。鉢の立ち上がりのリム部分にプリーツワークと称する鎬模様が施されています。以前は花器などを中心にプリーツワークの器を作られていましたが、このような鉢やお皿にも展開をされているようです。ライン状に削られた凹凸に化粧土と下地の粘土の陰影が出てアクセントになっています。


※長野県松本市のギャルリ灰月にて額賀さんの個展が開催されます。

額賀章夫 作品展
2009年5月29日(金)~6月7日(日) ※6月3日(水)休み
ギャルリ灰月 ホームページ

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by sora_hikari | 2009-05-26 22:43 | 額賀章夫さん

田宮亜紀さんの個展 @ SHIZEN

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千駄ヶ谷のSHIZENで開催されている田宮亜紀さんの個展へ行ってきました。田宮さんは、静岡県で焼き締めの器を作られています。毎年東京で、春にこのSHIZEN(もしくは姉妹店のうつわ楓)で、秋に代官山のギャラリー無垢里で個展を開催されています。こうして季節ごとの果実のように採れたたての田宮さんの器を見ることが出来る機会です。展示されているのは、いずれも焼き締めの器ですが、制作過程で分けると、薪窯による器とガス窯による器に分類されます。薪窯のものは、1週間に及ぶ長い焼成を経て窯から出された壺、酒器、片口、大皿、大鉢などが展示されています。一方のガス窯による器は、小皿、中皿、鉢、湯呑など普段の食卓で活躍しそうな食器が主に展示されています。どちらも釉薬をかけずに、土と火だけにより生み出された自然な色合いの器なのですが、やはり薪窯のものはその色合いの変化による造形的要素が強調された所が魅力であり、またガス窯による食器類は、より控えめで優しい表情をした所が魅力であろうと思います。そういう点から田宮さんの器は、硬軟揃った強さと柔かさとの両面を楽しむことができる思います。ある時は男性的な強さ、ある時は女性的な優しさを。もしかしたら個展会場でその強い面と、ご本人の華奢な容姿がなかなか結びつかない方もいらっしゃるかもしれません。こんなに大きな壺を作り、そして一人抱えて持ってきた様子を想像すると、たくましくもあり、そして健気に思えます。ご自宅で5年間使って艶やかさが増した器が参考展示されています。最初は少し頑固でも、使って行くうちにだんだん馴染んで優しくなってくれるのも焼き締めの魅力かもしれません。


田宮亜紀 展 ~焼〆のあるくらし~
2009年5月23日(土)~5月28日(木)
12:00~19:00(最終日 17:00まで)
SHIZEN (東京・千駄ヶ谷) ホームページ

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by sora_hikari | 2009-05-23 23:13 | 田宮亜紀さん

大浦裕記・木下宝 二人展 @ 魯山

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西荻窪の魯山で開催されている大浦裕記さん、木下宝さんの二人展へ行ってきました。お二人とも魯山では初めての展示会です。大浦さんは、兵庫県丹波(三波?)で制作されています。元々陶芸は沖縄のやちむんの窯元で3年半の修業をされたとのことですが、現在の作風はそれを継承せずに、独自のスタイルに基づいておられます。今回の展示では磁土を焼き締めた後、仕上げに漆を施した鉄器をイメージした鉄錆び色の器と、半磁土に陶石をかけて焼いた堅い釉調の白い器を展示されています。製作の順序では、錆鉄色の器がまずあり、それに併せ易いようにと白の器をお作りになったとのことでした。木下さんは、富山県でガラスを制作されています。今回の展示では、サンドブラストをかけた半透明のガラス器と、クリアなガラス器との2種類の仕上げ方によるものを見ることが出来ます。木下さんの器としては、少し厚手のしっかりした器が多かったように思います。プレーンな和食器に併せることのできるガラス器をとのご店主の要望があったとお聞きしました。今回の二人展への興味は、どんな器をお二人が展示されるのかという事もありますが、少々マニアックな見方をすれば、魯山のご店主の大嶌さんが、このお二人をどのような視点で取り上げたのかという所にもあるように思います。あまり取引き作家を広げず、独自の視点を貫くお店ですから、ある意味で無名の新人とも言える大浦裕記さんとは何者なのか、また25年ぶりに魯山でのガラス展示会として取り上げられた木下宝さんは、ここでどんなガラス器を展示されるのかといった、久しぶりの新風への興味もあろうかと思います。そういう視点で、今回の展示を見て見れば、やはり魯山に置かれる器らしい、作り手の一途さや食器としての役割を踏まえた点にあるのではないだろうかと思います。いずれにしても、こうして展示を行い、それを使う人へ手渡すことで、さらに新たな意味が生まれて行くのだと思います。そんな初々しい端緒に立ち会えることの喜びも併せて楽しめる二人展だったように思います。


大浦裕記 木下宝 二人展
2009年5月23日(土)~5月31日(日) ※5月26日(火)は定休日
11:00~19:00
魯山 (東京・西荻窪) ホームページ

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by sora_hikari | 2009-05-23 22:11 | 大浦裕記さん

余宮隆さんの器

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水道橋 千鳥 2009年4月

熊本県天草市で制作されている余宮隆さんの器2点です。上の器は、灰釉を掛けて炭化させたどんぶり鉢。黒灰釉と紹介されています。下の器は、灰釉による粉引の鉢。大きめの湯呑サイズです。上の灰色のどんぶり鉢は、火の当たり方の違いにより、どの角度から見ても色の濃淡の変化が出ていてたり、石はぜや鉄粉が飛んでいて、見ていて飽きない表情をしています。下の粉引鉢は、釉薬がきちんと溶けてつるつるとしていて、しっかり焼き抜いた感じが好感を生む器です。元は唐津で器の修業をされたとのことですから、土味を活かした器づくりがお得意なのかもしれません。特に最近の器はご自身の器への想いをストレートに表しておられるように思います。

by sora_hikari | 2009-05-21 20:35 | 余宮隆さん

阿左美尚彦さんの個展 @ Zakka

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原宿のZakkaで開催されている阿左美尚彦さんの個展へ行ってきました。阿左美さんは長野県穂高で制作されています。阿左美さんの作る器は、網目状になった貫入に渋染を施したものが特徴的ですが、今回の展示では、それに加えて、白の器と黒の器を見ることができます。白の器の方は、ぽってりと厚みのある白釉によるもので、下地の陶土を円やかに包み、とても優しい手触りと表情をしています。黒の器の方は、鉄釉によるものですが、しっとりとしたマット質な手触りで濃い茶色の中に微妙に変化する釉調が魅力になっています。阿左美の器は、型のものや、ろくろのものがあるのですが、どこかしら、からんとした無機質な感覚と、円やな温かみが同居する不思議な存在感があるように思います。手跡を器から抜きながらも人工的にはならずに、手作りの温度が残った微妙なバランス感覚です。今回展示された器の高台は削り出しのものだけではなく、付け高台のものが多いのだそうです。きちんとした形なのですが、完成させ過ぎない完成度とでもいうのでしょうか、ある種のうまいはずし方のセンスを感じる器だったように思います。


阿左美尚彦 陶展
2009年5月18日(月)~23日(土)
11:00~19:00 (最終日は17:00迄)
Zakka (東京・神宮前) ホームページ

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by sora_hikari | 2009-05-18 23:18 | 阿左美尚彦さん

高島大樹さんの個展 @ うつわ一客

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表参道のうつわ一客で開催されている高島大樹さんの個展へ行ってきました。高島さんは奈良県で制作されています。高島さんの器は、輪花皿などの白い器のイメージがあるのですが、今回の個展では、多彩な表現をされた高島さんの器を見ることができます。赤錆、青錆、黄錆と称される化粧土に顔料を含めた色どりのある器。器の表面に線文を入れた器や花器。灰釉による磁器。白と黒の型もの輪花皿。文様入りの磁器皿。陶で作られたオセロゲーム。なかなかこれだけの種類をまとめて拝見する機会はないので興味深く見させていただきました。どの種類のものも完成度が高く技術的に熱心な方なのかなと感じられました。今は、ひとつのスタイルに留まることなく、いろいろな器を作ることが自己表現であり、それぞれの器を通して趣向の異なるお客様との対話をしているのかもしれません


高島大樹 陶展
2009年5月16日(土)~23日(土)
平日/11:00~19:00 日曜・最終日/11:00~17:00
うつわ一客・東京店(東京・神宮前) ホームページ

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by sora_hikari | 2009-05-18 22:49 | 高島大樹さん

村上躍さんの個展 @ うつわ楓

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南青山のうつわ楓で開催されている村上躍さんの個展へ行ってきました。村上さんは神奈川県で制作されています。村上さんの作る器は、手びねりによるもの。ろくろと違い、ひとつひとつの器を、粘土を紐状にしたり、板状にしたものを積み上げていき、それを手の指で押しつぶしながら丁寧に成型していく技法です。そのために、器の表面には微妙な指跡がリズムのように残っています。その表面に掛けられた化粧土と焼成方法によって、風化したり錆びたりしたようなテクスチャーとなって表れています。細部まで手を入れた器。指から伝わる温もりが器のなかに入り込んでいるような気持ちもします。昨年の展示では、花器を主にされていたようですが、今回はボウル、コーヒーカップ、丸皿などの器や、定評の高いポットなどが並んでいます。また今回の個展案内状の写真にも使われた動物の形をした小物入れも置かれています。これは村上さんのお子様が粘土で鳥を作ったことに触発されて、ご自身も鳥を作ったりヤギを作ったりしたものが、今回の展示品として昇華したようです。遊びというには完成度が高いのですが、どこかお気持ちのなかにご家族に向けた目線や、器づくりとの精神的な解放もあるのかもしれません。

※展示品はこちらのブログに紹介されています。


村上躍 展
2009年5月13日(水)~18日(月)
12:00~19:00 (最終日17:00まで)
うつわ楓 (東京・南青山) ホームページ

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by sora_hikari | 2009-05-17 00:10 | 村上躍さん