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森田千晶さんの和紙

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さいたま hibito 2008年4月

森田千晶さんの和紙。上の写真が植物模様の柄を漉きこんだもので、1シートに8枚連なっており、それぞれを切り離してはがきとして使えます。中の写真は封筒と便箋。便箋は半分が透かしの模様になっています。下の写真はカードと封筒。少し粗めで堅い仕上がりでしっかりとしています。森田さんは和紙の原料の楮(こうぞ)を育て、それを漉いた後、このような封書や葉書への加工をご自身でやっておられます。こんな和紙で手紙を書けば、ほんのちょっとした挨拶でも、送る方も送られる方も心豊かになれるように思います。電子メール全盛のいまだからこそ、心のこもった言葉を送ることを大切にしたいと思う、そんな気持ちにさせてくれる森田さんの和紙です。

by sora_hikari | 2008-04-30 21:26 | 森田千晶さん

赤木明登さんのお椀

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西麻布 桃居 2008年3月

赤木明登さんの「日々椀」と名付けられたお椀です。高台が大きく、どっしりとした合鹿椀です。存在感のある姿に、繊細な漆の仕上がりが綺麗です。少し大きめのお椀ですので、汁椀だけでなく小丼としても使えます。漆の質感は、見れば見るほど深遠で美しく、手触りや口当たりもとても優しいです。漆は平安時代からあるそうですが、日本独特の発展を遂げ、究極とも言える緻密さを有しています。実に何十という工程を経て、それを実現する訳ですが、かねがね、何故、ここまで執拗に漆の仕上がりを求めたのか疑問に思っていました。本来の目的である木に汁ものや油などを染み込ませず、堅牢にするためのコーティングであれば、下地工程の段階でかなりのレベルでその用に達しているにも関わらず、さらにその上の美しさを求めるのは何故なのか。一般的に言えば、高貴な人々への献上物として磨き上げた技により経済性が伴ったからだろうと思いますが、もう少し違った何かがあるのではないかと思っていました。この疑問を、赤木さんにお尋ねしたところ、なるほどと思えるお話を伺うことができました。それは、人が自然界には存在し得ない、「絶対の平面」、「絶対の垂直」、「絶対の球体」など、神の存在である人では成し得ない領域に少しでも近づきたいという神々しさへの憧れが、塗師たちにあったのではないかというものでした。例えて言えば、「モノリス」のような黄金比を人の手で作り上げるようなものかもしれません。ものづくりを極めていくという過程は、意識しなくとも確かにそういう超越的な存在への畏敬の念があるのかもしれません。

by sora_hikari | 2008-04-29 22:37 | 赤木明登さん

市川孝さんの個展


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西荻窪の魯山さんで開催されている市川孝さんの個展へ行ってきました先回拝見したKOHOROさんでの展示が女性的な印象だとすれば、魯山さんでのは展示は渋さが一層引き立った男性的なイメージがあります。市川さんの器の底流には、白瓷(しらし)や東南アジアの古陶磁への憧憬があり、それをベースに現代の日用品づくりを心がけておられるように思います。今回の展示では、灯油窯で焼かれた白い器、薪窯の灰釉の器、耐熱の白い器が並んでおり、なかでも薪窯の器は灰釉の色味により渋みがありミャンマーやクメールの古陶と通じるものを感じました。市川さんの器は、素朴で控え目な佇まいとその使い勝手の良さで、お料理好きの女性に人気が高いようですが、こういう薪窯の器は古陶磁好きな男性にも好まれるだろうなと思います。生活の中に道具として自然に馴染む器づくりを基本とされる市川さんの器、一見地味で平凡な姿をしていますが、その芯にある魅力を見抜く目の肥えた方がたくさんいらっしゃることは、すごいことだなと思います。


市川孝 展
2008年4月26日(土)-5月4日(日)  ※4月29日(火)は定休
11:00-19:00
魯山 
杉並区西荻北3-45-8ペルソナーレ西荻 
03-3399-5036

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by sora_hikari | 2008-04-26 22:45 | 市川孝さん

額賀章夫さんの湯呑


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成城 ICHIYO 2008年4月

額賀章夫さんのプリーツワークの湯呑です。プリーツワークとは、額賀さんが数年前から取り組まれている鎬模様を付けた粉引仕上げの器です。削り取られた土の線に罅状の化粧土が溜まった谷の部分と、鉄色の山の部分の絶妙なコントラストが美しく、眺めていて飽きません。またテクスチャーによる味わいに加えて、額賀さんの器は実用面がしかっりしています。粉引の場合、使っていくうちにピンホールからの染み込みがある器が多いのですが、額賀さんの器の場合しかっりとした釉によって、そういう滲みがありません。またこの湯呑は、口縁の土を少し厚めに膨らませてあることで、口にあてた時にしっとりと馴染む感触がとても優しく感じられるようになっています。味わいと実用の調和に、しかっりとしたお仕事を感じる器です。

by sora_hikari | 2008-04-25 00:27 | 額賀章夫さん

井上枝利奈さんのガラス鉢


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代官山 イッツ 2008年3月

井上枝利奈さんのガラス鉢です。6寸程の使い易いサイズ。表面に手描き状のストライプの模様が施され、柔らかい印象を与えています。展示会の際は、こういう吹きガラスの器以外にパートドベールによる作品も多く展示されていました。井上さんは、東京でガラスの勉強をされ、金沢でアトリエを開設し、その後東京に戻られ、江東区の工房で制作をされています。自らガラス作家として作品制作をしながら工房でガラス教室を運営されたり、ご自宅を兼ねた世田谷の一軒家を改装しギャラリーの運営もされています。作ることを通して、人と触れ合いを直接広げていく。そんなコミュニケーションそのものが井上さんの創作活動の中核にあるように思います。作り手視点のギャラリー、「プリズム」。一度、お訪ねしてみたいなと思います。


井上さんのHP
ギャラリー「プリズム
プリズムの紹介記事


by sora_hikari | 2008-04-23 22:26 | 井上枝利奈さん

田宮亜紀さんの刷毛目鉢


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南青山 うつわ楓 2008年3月

田宮亜紀さんの刷毛目鉢です。優しい色合いの焼締めに、さらりと描かれた刷毛目が軽やかに見えます。一緒に写っている木の敷物は、須田二郎さんがこの鉢のためにセットで作ったものです。鉢は耐熱性なので熱いものを入れて木台とセットで使ってもいいですし、それぞれを分けて楽しむのも良さそうです。

※田宮さんの展示会が横浜青葉台で開催されいています こちら

by sora_hikari | 2008-04-21 20:31 | 田宮亜紀さん

森田春菜さんのオブジェ

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西荻窪 ブリキ星 2007年4月

森田春菜さんのオブジェです。白い欠片。骨のような印象があります。

by sora_hikari | 2008-04-21 11:01 | 森田春菜さん

井藤昌志さんの椅子展


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南青山のDEE'S HALLさんで開催されている井藤昌志さんの椅子展を見てきました。井藤さんは岐阜で家具中心に制作されています。会場には、木の素材をシンプルに活かした椅子が並んでいました。スツール、ダイニングチェアなどのスタンダードなものから、低い姿勢で座れる座イスのような箱型のもの、古材を活かしたもの、大きな曲げわっぱの楕円型のものなど、いろいろなスタイルの椅子を見ることができます。井藤さんの家具には簡素なシェーカースタイルのような印象を持っていましたが、そういうシンプルさに加えて、ひとひねり加えた表現が、独自の世界を生み出しているように思いました。


井藤昌志 椅子展
2008年4月18日(金)-25日(金)
12:00~20:00(日曜、祝日及び最終日は18:00終了)
DEE'S HALL (南青山) ※HP


by sora_hikari | 2008-04-20 01:04 | 見て歩き

木下宝さんの個展

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青山のスパイラルホールの2階、スパイラルマーケットで行われている木下宝さんのガラスの器展を見てきました。清涼感のあるすきっとしたガラスの食器とサンドブラストされた花器のバロックシリーズが展示されていました。この個展のDMに記載されている木下さんの紹介文に、「(前略)~外側と内側の二つの輪郭線がつむぎだす一つの器の輪郭~その二重線の奏でる美しさが、手にしたときにまっすぐに伝わるように、シンプルな器づくりを心がけています。」とあります。この言葉を意識しながら展示されたガラスを見つめると、飾りを落としたクリアなガラスの器だけれど、その繊細な二重の線が作り出している凛々しくも少し儚い姿から、情感豊かな美しさが心に伝わってきます。これからの季節を楽しくしてくれそうなガラスの展示でした。


木下宝 ガラスの器展
2008年4月14日(月)-27日(日)
11:00-20:00 (最終日19:30迄)
スパイラルマーケット (南青山) ※HP


by sora_hikari | 2008-04-20 00:28 | 木下宝さん

吉田次朗さんの個展

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二子玉川のKOHOROさんで開催されている吉田次朗さんの個展へ行ってきました。器を中心にした展示です。貫入染めの茶濁した器、無釉の表面に鉄色を刷り込んだ器、黒い須恵器のような器などを見ることができました。吉田さんの作る器は、ぎりぎりまで削ったペラペラの薄さ、カリカリに焼かれた堅さ、そして古色のある表層が加わり、不思議な存在感を生み出しています。吉田さんは器づくりもオブジェづくりも併行して制作ができると聞いたことがあります。表現を演出する上での技法や計算はあるのでしょうけれど、どこかしらそんな事をあまり意識せず、屈託なく頭の中のイメージを形にできる方のように思います。味があるのだけれど、あっけらかんとしたかっこ良さ。そんな器が作れるのは、多分、そういった吉田さんのキャラクターに根ざしているような気がしました。


吉田次朗展
2008年4月18日(金)-27日(日) ※会期中無休
11:00-19:00
KOHORO (二子玉川) ※HP

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by sora_hikari | 2008-04-20 00:10 | 吉田次朗さん