カテゴリ:横内みえ展( 14 )

「横内みえ 漆展 飾り」 ありがとうございました

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横内みえ 漆展 飾り 」は本日終了しました。最終日の雨の中、たくさんの方にご来店頂き厚く御礼申し上げます。

今回は「飾り」をテーマに横内さんに取り組んで頂きました。従来の作品の方向性から考えれば、装飾を排し、自然に倣って漆の在り方を求める作り手であろうと思う訳ですが、敢えて横内さんを通して「飾ること」の意味を掘り下げてみたいと考えました。

縄文期の装身具や土器まで辿れば、飾ることは表層を装うことだけではなく、もっと人間の意識下に潜む根源的な希求であると思っています。工芸の歴史も先に加飾の意図があり、やがて合理化されてシンプルになっていきます。そこで失われた物の神性をあらためて捉えてみたい。横内さんは、その意図を汲んで今展で形にしてくれました。それは多くのお客様の心にも届いたようです。

お持ち帰り頂きました作品が皆様の心の御守りになりますことを心より願っております。どうぞこれからも横内さんの活動にもご注目下さい。


これからの営業案内
9/18(月)~22(金) 搬出・設営休み
9/23(土)~10/1(日) 森岡成好展 会期中無休
10/2(月)~6(金) 搬出・設営休み
10/7(土)~15(日) 梶原靖元・豊増一雄二人展 会期中無休

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ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図
営業時間:11時~18時
049-298-8715


by sora_hikari | 2017-09-17 19:16 | 横内みえ展

「横内みえ 漆展 飾り」 工房

横内みえ 漆展 飾り 」は明日9/17(日)までとなりました。最終日は午後から横内さんが在廊する予定です。

写真は山梨県南アルプス市にある横内みえさんの仕事場です。工房内には漆を塗る前の土型が並び、乾漆造の工程の一端を見る事ができました。

横内さんの作品をはじめて見たのが2011年に銀座・奥野ビルの小さなスペースで行われた個展でした。すでに現在のような乾漆の小品が並び、漆でこのような作品をつくる作家が表れたことに新鮮味を覚えた記憶があります。生活空間を舞台とするアートピースを作る作家さんが同時代的に顕著になり始めた頃でした。

山梨県で生まれ育ち、大学は金沢美術工芸大学に進みました。そこで漆に出会い、大学院から金沢卯辰山工芸工房でも漆の作品づくりを続けます。当時は大型のオブジェを作り美術館などを対象とした、いわゆるアート作品が主でした。

その後、一年間の札幌での生活を経た後、山梨に戻り現在に至ります。大学から乾漆の大型作品を手掛け、その型づくりにスタイロフォームを用いていましたが、地元の山梨に帰ってから、今のような土型に使う仕事に転換したそうです。

自然素材(粘土)の上に自然素材(漆)を塗る。この作業が精神的に心地良く、今まで型づくりと塗りで分断されていた製作の意識が一本に繋がったことが、今の造形に影響しています。例えば、今展に並ぶ植物の実のような自然体な形、または古代人が作った呪術的な形などから類推することができます。

横内さんのお話をお聞きしていると、自分の意識と作品の意味が深いところで繋がっていて初めて形になるのだと気付かされます。定型化されたフォーマットから入るよりも、漆という自然素材を使った行為が、自分の中でどう腑に落ちるかが肝心なようです。人が作りし物の芯を捉えようとする横内さんの在り方は、ご来店される方の心にも響いているようです。

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横内みえ 漆展 ~飾り~
2017年9月9日(土)~17日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
次回在廊日 9月17日(日)午後より
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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横内みえ プロフィール
1982年 山梨県生まれ
2006年 金沢美術工芸大学美術 工芸学部
2008年 金沢美術工芸大学 大学院 修了
2010年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2017年 現在、山梨県南アルプス市 在住


by sora_hikari | 2017-09-16 18:00 | 横内みえ展

「横内みえ 漆展 飾り」 象徴性

横内みえ 漆展 飾り 」は9/17(日)まで。残すところ2日となりました。週末の天気が心配ですが、どうぞこの機会にご覧頂ければ幸いです。

アフリカの古い貨幣や剣のような形状をした乾漆の作品。心の標となる象徴性を感じます。

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横内みえ 漆展 ~飾り~
2017年9月9日(土)~17日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
次回在廊日 9月17日(日)午後より
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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横内みえ プロフィール
1982年 山梨県生まれ
2006年 金沢美術工芸大学美術 工芸学部
2008年 金沢美術工芸大学 大学院 修了
2010年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2017年 現在、山梨県南アルプス市 在住


by sora_hikari | 2017-09-15 19:57 | 横内みえ展

「横内みえ 漆展 飾り」 漆板-2

横内みえ 漆展 飾り 」(~9/17迄)の7日目-2。

乾漆造による漆板。こちらは敷板タイプ。こちらは実用も兼ねてご提案したい。

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横内みえ 漆展 ~飾り~
2017年9月9日(土)~17日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
次回在廊日 9月17日(日)午後より
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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横内みえ プロフィール
1982年 山梨県生まれ
2006年 金沢美術工芸大学美術 工芸学部
2008年 金沢美術工芸大学 大学院 修了
2010年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2017年 現在、山梨県南アルプス市 在住


by sora_hikari | 2017-09-15 12:23 | 横内みえ展

「横内みえ 漆展 飾り」 漆板-1

横内みえ 漆展 飾り 」(~9/17迄)の7日目。

乾漆造による漆板。ヘラまたは棒状のもの。色は錫粉による。

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横内みえ 漆展 ~飾り~
2017年9月9日(土)~17日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
次回在廊日 9月17日(日)午後より
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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横内みえ プロフィール
1982年 山梨県生まれ
2006年 金沢美術工芸大学美術 工芸学部
2008年 金沢美術工芸大学 大学院 修了
2010年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2017年 現在、山梨県南アルプス市 在住


by sora_hikari | 2017-09-15 12:13 | 横内みえ展

「横内みえ 漆展 飾り」 骨

横内みえ 漆展 飾り 」(~9/17迄)の6日目。

こちらも乾漆による作品。3センチから7センチ程の小さなサイズ。横内さんご本人は「片」と称しておられますが、ひと目見て骨片のような印象を受けます。古代の装身具には動物の骨が多く使われていました。自らの生命を維持するために、神様から得た動物たちの骨の一部を身につけることで、御守りとなり、厄除け、そして畏敬の印でもあったでしょう。飾りの原点を捉えようとする横内さんの造形なのです。

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横内みえ 漆展 ~飾り~
2017年9月9日(土)~17日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
次回在廊日 9月17日(日)午後より
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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横内みえ プロフィール
1982年 山梨県生まれ
2006年 金沢美術工芸大学美術 工芸学部
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2010年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2017年 現在、山梨県南アルプス市 在住


by sora_hikari | 2017-09-14 19:45 | 横内みえ展

「横内みえ 漆展 飾り」 糸玉

横内みえ 漆展 飾り 」(~9/17迄)の6日目。

麻紐を巻いて漆を塗った「糸玉」。今展の飾りのテーマに合わせて製作した作品です。

「糸玉」は縄文後期に作られた荢麻を束ねて、くるりと巻かれた状態で朱漆を施されたものですが、実際の用途は分かっていないそうです。時代が古くなればなるほど、繊維は酸化して残りづらいため、土器に比べて出土は難しく、湿地などの特殊な場所でしか見つからないそうです。

漆は古くは12000年も昔から使われ、土器、木製品、布などに塗られたり、接着に使われています。当時の布や糸は、植物から一本づつ紡いで織り、寒さに暖をとる生死に係る貴重な存在だったでしょうから、それを神に捧げるものとして納めたことは想像に難くありません。縄文期の結ばれた糸、そして朱色の漆も、きっと神聖な役割を果たしたのでしょう。

横内さんの作る「糸玉」は、縄文期の結びの形状とは異なり、こけしのような形状に糸を巻き、直立した姿をしています。それは心を念ずる仏様のような意味も感じ受けます。

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横内みえ 漆展 ~飾り~
2017年9月9日(土)~17日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
次回在廊日 9月17日(日)午後より
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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横内みえ プロフィール
1982年 山梨県生まれ
2006年 金沢美術工芸大学美術 工芸学部
2008年 金沢美術工芸大学 大学院 修了
2010年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2017年 現在、山梨県南アルプス市 在住


by sora_hikari | 2017-09-14 13:23 | 横内みえ展

「横内みえ 漆展 飾り」 乾漆一層

横内みえ 漆展 飾り 」(~9/17迄)の5日目。会期は折り返しました。

古代人の腕輪のような布巻きの漆。本来なら下地となる麻生地に漆を塗り固めた作品です。乾漆の一層目の作業をそのまま留めた造形で、ソリッドな漆と薄布の危うさが相俟って不思議な存在感を表します。漆の硬化による収縮が、布を巻き込んだまま成立しており、作者の意図的な造作を排したミニマルな作品になっています。漆そのものを生かしたいと考える横内さんならではの表現でしょう。

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横内みえ 漆展 ~飾り~
2017年9月9日(土)~17日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
次回在廊日 9月17日(日)午後より
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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横内みえ プロフィール
1982年 山梨県生まれ
2006年 金沢美術工芸大学美術 工芸学部
2008年 金沢美術工芸大学 大学院 修了
2010年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2017年 現在、山梨県南アルプス市 在住


by sora_hikari | 2017-09-13 18:01 | 横内みえ展

「横内みえ 漆展 飾り」 土版

横内みえ 漆展 飾り 」(~9/17迄)の4日目。

本日ご紹介するのは土版。今展のテーマである「飾り」を横内さんなりに解釈して製作した手のひらに収まる作品です。粘土をベースに模様を彫り、乾燥後に焼成、その上で漆を施しています。模様は縄文期にも見られるパターンですが、アイヌ造形やポリネシアのネイティブ造形など、世界の民俗装飾に通じるプリミティブな印象を持ち合せています。

土版とは縄文晩期に見られる一種のお守りのようなもの。時代を経て土偶がより抽象化され、楕円や板状になったものが出土していますが、今回はそれをそのまま写すのではなく、横内さんなりに咀嚼した形と模様に昇華しています。

古代より装身具は、耳飾り、首飾り、腕輪、指輪など多く造られていますが、現代のような身を飾ることだけが目的ではなく、魔除けや自分自身の魂が逃げていくのを防ぐ意味があったそうです。横内さんは、これに気付いたときに「心身のお守り」としての漆の形に辿りつきました。これはこの土版に限らず、ご自身の作るオブジェ、食器、装身具など全て共通するテーマであると言います。

この土版を見て、ブローチや帯留めにと考える方もいらっしゃいますが、むしろ用途を限定せずに、単なる造形物であることに意味があるように思います。用途を持たない物体であるからこそ、相対的な意味が高まります。それは、これを所有する人との間で相互に生まれる価値だからです。個々に意味が違って構わない。心のお守りとして繋がっている「モノの力」。そこが横内さんの創作の原点だと思うのです。

奇しくも、従来より手掛けている乾漆造りの作品が「抜け殻」なのだとすれば、この土版はその中身となる「魂」に触れる作品なのではないかと思います。今展でこの両極の作品が並んだことで、今後横内さんの作品づくりにどのような影響を及ぼすのか楽しみでなりません。

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横内みえ 漆展 ~飾り~
2017年9月9日(土)~17日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
次回在廊日 9月17日(日)午後より
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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横内みえ プロフィール
1982年 山梨県生まれ
2006年 金沢美術工芸大学美術 工芸学部
2008年 金沢美術工芸大学 大学院 修了
2010年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2017年 現在、山梨県南アルプス市 在住


by sora_hikari | 2017-09-12 17:30 | 横内みえ展

「横内みえ 漆展 飾り」 空蝉

横内みえ 漆展 飾り 」(~9/17迄)の3日目。

横内みえさんの代表作となる「アラワレ」。ひとつひとつ土型を作り、その表面に漆と麻布を塗り重ねて硬化させ、最後に土型を抜きとって現れる漆の肉質だけを造形した作品です。脱活乾漆造と呼ばれる古くから仏像づくり等に使われた技法です。

横内さんは美大時代から、漆器のように木地の表層を覆う機能的な目的で用いられる漆の在り方よりも、漆そのものを重ねていく乾漆造の方に関心を持ちました。それは漆という自然素材の持つ生命力に魅せられたから。以来、道具としての漆よりも、積層した漆を如何に造形化するかに取り組んでいます。

この「アラワレ」は、かつて生命を宿した木の実や生物の抜け殻のようです。虚ろな生命の残像。蝉しぐれがやがて消えていく初秋を迎えた今、空蝉の記憶ように、ものの哀れを写しているようにも思えます。

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横内みえ 漆展 ~飾り~
2017年9月9日(土)~17日(日) 会期中無休
営業時間 11時~18時
次回在廊日 9月17日(日)午後より
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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横内みえ プロフィール
1982年 山梨県生まれ
2006年 金沢美術工芸大学美術 工芸学部
2008年 金沢美術工芸大学 大学院 修了
2010年 金沢卯辰山工芸工房 修了
2017年 現在、山梨県南アルプス市 在住


by sora_hikari | 2017-09-11 18:49 | 横内みえ展