カテゴリ:光藤佐 展( 13 )

「 光藤佐展 李朝の余韻 」 謝辞

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光藤佐 展 李朝の余韻 」は、本日終了いたしました。ご来店の皆様に厚く御礼申し上げます。
最後は光藤さんの短歌にて。



夕 の 空
群 れ よ り は ぐ れ
飛 ぶ 鳥 の
遥 か 彼 方 に
点 と な り ゆ く




by sora_hikari | 2014-12-09 18:00 | 光藤佐 展

「 光藤佐展 李朝の余韻 」 経歴

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  光藤さんの工房と住まい

光藤佐 展 李朝の余韻 」(12/9迄)の10日目。会期は明日までとなります。

さて光藤さんの器づくりの技術と感性はどこから来たのか。

1978年~1980年(16歳~18歳)
中学の頃にお茶を習っていたという早熟な文化的素養を背景に、卒業後、京都の職業訓練校に入り陶芸を学びます。30代の同級生もいたそうですから、学校の中では幼く見えた事でしょう。手に職を付ける事が目的の学校の故、作家性よりも職人としてのろくろ技術を中心に学びました。

1980年~1982年(18歳~20歳)
訓練校卒業後は、京都の窯元でろくろ師として働きます。湯呑みを1日に何百個もつくる日々。体に吸い込むように技術が身につきました。また仕事の傍ら、夜は定時制の高校に通っていました。

1982年~1986年(20歳~24歳)
夜間学校を修了してから、あらためて思います。職人仕事だけでなく、自分の表現もしてみたいと。若さ故の自己主張もあったでしょう。京都精華大学に入り、陶芸ではなく絵を学びました。

1986年~1989年(24歳~27歳)
大学を卒業してから再び陶芸の道に入ります。京都南禅寺にあった料亭の専用窯場で職人として働きます。料亭の料理に合わせた器。厨房の料理を見ながら、盛り映えのする器を日々考えていたそうです。その後、板前さんの出したお店で、料理人として手伝った時期もあるそうです。最後は揚げものまで行ったとか。今でも、すっぽんをおろせる腕前です。

1989年~2004年(27歳~42歳)
地元・兵庫県で意を決して独立。古い幼稚園の校舎を借りて築窯。基本は食器づくり。当時、安宅コレクションの影響もあって、粉引・刷毛目・三島手など李朝ものからスタートしました。

2004年~2014年現在(42歳~52歳)
同じ兵庫県の朝来市の山間に移り、工房と住居を新築。生活も落ち着いたこの頃から書や短歌を習い始めます。近年は穴窯を造り、薪窯焼成による器づくりに取り組んでいます。早い頃から飲酒に触れた事もあり、今はお酒は飲まない暮らし。毎日、4時半に起き10キロのジョギングを日課にしています。

移ろいゆく山の四季、川の流れを見ながら、年齢とともに感じる湛寂の境地。若い頃から身に付けたろくろの技術と、茶・料理・書・歌から学んだ人生の機微が、光藤さんの器の中で響き合うのは、こういう経験があるからでしょう。


光藤佐展  ~李朝の余韻~
2014 年11 月29 日(土)~ 12 月9 日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図

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光藤佐(みつふじ・たすく)プロフィール
1962年 兵庫県宝塚市生まれ
1978年 中学を出て京都府立陶工職業訓練校で学ぶ
1980年 京都の窯元で職人として働く
1982年 京都精華大学美術学部に入り絵を描く
1986年 京都の料亭のお庭窯で職人として働く
1989年 兵庫県にて築窯し独立する
2014年 現在、兵庫県朝来市にて制作する


by sora_hikari | 2014-12-08 20:13 | 光藤佐 展

「 光藤佐展 李朝の余韻 」 茶碗

光藤佐 展 李朝の余韻 」(12/9迄)の9日目。会期はあと2日となりました。

光藤さんの茶碗2種。

近年取り組んでいる薪窯の仕事のひとつが茶碗です。志野と瀬戸黒。安土桃山時代に生まれた純正国産の茶碗。他国には類例が見られない意匠です。

志野は硬い長石釉の下に鉄絵が浮かびます。瀬戸黒は、焼成途中に窯から引き出し急冷する事で、鉄分の結晶化を抑えてこの色を得ます。同時代に生まれた器ですが、志野は徐冷、瀬戸黒は急冷。技術の発生も対極的な2種です。

その技術探究の面白さに、光藤さんは魅せられているようです。

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  絵志野茶碗

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  瀬戸黒茶碗


光藤佐展  ~李朝の余韻~
2014 年11 月29 日(土)~ 12 月9 日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図

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光藤佐(みつふじ・たすく)プロフィール
1962年 兵庫県宝塚市生まれ
1978年 中学を出て京都府立陶工職業訓練校で学ぶ
1980年 京都の窯元で職人として働く
1982年 京都精華大学美術学部に入り絵を描く
1986年 京都の料亭のお庭窯で職人として働く
1989年 兵庫県にて築窯し独立する
2014年 現在、兵庫県朝来市にて制作する


by sora_hikari | 2014-12-07 18:53 | 光藤佐 展

「 光藤佐展 李朝の余韻 」 気韻生動

光藤佐 展 李朝の余韻 」(12/9迄)の8日目。

気韻生動(きいんせいどう)

「気韻」とは書画などの気高い品格。「生動」とは生き生きとしている様。
中国書画を品評する「六法」の第一に挙げられる基準。

光藤さんの器には、この言葉が浮かびます。

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  白磁大壺

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  白磁梅瓶(大)

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  白磁梅瓶

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  白磁面取瓶

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  白磁台皿

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  黒釉扁壺

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  飴釉角瓶

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  白磁狛犬獅子

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  瑠璃釉面取花器

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  黒釉徳利

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  白磁碗

※上記の紹介作品は売約品も含まれています。



光藤佐展  ~李朝の余韻~
2014 年11 月29 日(土)~ 12 月9 日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図

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光藤佐(みつふじ・たすく)プロフィール
1962年 兵庫県宝塚市生まれ
1978年 中学を出て京都府立陶工職業訓練校で学ぶ
1980年 京都の窯元で職人として働く
1982年 京都精華大学美術学部に入り絵を描く
1986年 京都の料亭のお庭窯で職人として働く
1989年 兵庫県にて築窯し独立する
2014年 現在、兵庫県朝来市にて制作する


by sora_hikari | 2014-12-06 19:28 | 光藤佐 展

「 光藤佐展 李朝の余韻 」 土塊の杯

光藤佐 展 李朝の余韻 」(12/9迄)の7日目。

光藤さんの酒杯。幅のある作行です。

光藤さんが続けている短歌は、31文字(5+7+5+7+7)の限られた字数の中で、肝心な事を説明することなく、含みで表します。その歌は、相手の経験に応じて様々な情景や情感に変化します。
器も同様に、多くを語らずしてその余韻を楽しむことも大切です。

土塊(つちくれ)
杯に泳げる月光(つきかげ)
一呑みにして
(のどみ)に沈めむ
       光藤佐

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  井戸酒呑

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  柿灰酒呑

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  黄瀬戸酒呑

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  斑片口酒呑

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  白磁耳杯

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  象嵌丸酒呑

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  白磁赤文字酒呑

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  白磁赤文字酒呑

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  白磁赤文字酒呑


光藤佐展  ~李朝の余韻~
2014 年11 月29 日(土)~ 12 月9 日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図

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光藤佐(みつふじ・たすく)プロフィール
1962年 兵庫県宝塚市生まれ
1978年 中学を出て京都府立陶工職業訓練校で学ぶ
1980年 京都の窯元で職人として働く
1982年 京都精華大学美術学部に入り絵を描く
1986年 京都の料亭のお庭窯で職人として働く
1989年 兵庫県にて築窯し独立する
2014年 現在、兵庫県朝来市にて制作する


by sora_hikari | 2014-12-05 17:33 | 光藤佐 展

「 光藤佐展 李朝の余韻 」 枯れ黒

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光藤佐 展 李朝の余韻 」(12/9迄)の6日目。会期は折り返しとなりました。

光藤さんの黒釉を使った平片口。

光藤さんの黒釉は、落ち着きのある乾いた黒褐色。朝鮮ものなら黒高麗。中国ものなら天目釉。東南アジアなら黒褐釉。地域や時代によって言い方はいろいろですが、鉄分が多いこの釉調は、古来より使われてきたものです。

光藤さんの黒釉は、この冬枯れの季節に良く似合います。片口の他、八角鉢、兜鉢、玉縁鉢などサイズも豊富に揃った定評のあるシリーズです。


光藤佐展  ~李朝の余韻~
2014 年11 月29 日(土)~ 12 月9 日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図

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光藤佐(みつふじ・たすく)プロフィール
1962年 兵庫県宝塚市生まれ
1978年 中学を出て京都府立陶工職業訓練校で学ぶ
1980年 京都の窯元で職人として働く
1982年 京都精華大学美術学部に入り絵を描く
1986年 京都の料亭のお庭窯で職人として働く
1989年 兵庫県にて築窯し独立する
2014年 現在、兵庫県朝来市にて制作する


by sora_hikari | 2014-12-04 18:20 | 光藤佐 展

「 光藤佐展 李朝の余韻 」 白磁の姿

光藤佐 展 李朝の余韻 」(12/9迄)の5日目。

光藤さんの白磁。シャープに挽かれたそのシルエットは凛凛しくも、薪窯によって被った灰がわずかな濁りを作り出します。冬の澱みに張った氷のように。

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光藤佐展  ~李朝の余韻~
2014 年11 月29 日(土)~ 12 月9 日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図

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光藤佐(みつふじ・たすく)プロフィール
1962年 兵庫県宝塚市生まれ
1978年 中学を出て京都府立陶工職業訓練校で学ぶ
1980年 京都の窯元で職人として働く
1982年 京都精華大学美術学部に入り絵を描く
1986年 京都の料亭のお庭窯で職人として働く
1989年 兵庫県にて築窯し独立する
2014年 現在、兵庫県朝来市にて制作する


by sora_hikari | 2014-12-03 22:36 | 光藤佐 展

「 光藤佐展 李朝の余韻 」 粉青沙器

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光藤佐 展 李朝の余韻 」(12/9迄)の4日目。

光藤さんの器の柱になっているのは、古い韓国の時代、李氏朝鮮(1392年~1910年)期の作風です。略して李朝と呼ばれる時代。独立当初から、大阪の安宅コレクションに影響を受け、李朝初期に作られた粉青沙器(ふんせいさき、プンチョンサキ=粉粧灰青沙器)を製作しています。

粉青沙器とは、鉄分の多い土の上に、カオリン等の白化粧を施した磁器に至る以前の姿です。その質感と姿に、当時の日本の茶人が心を奪われました。それは技術を極めるのとは違ったベクトル上にある「曖昧」さの妙でしょう。

光藤さんは、白化粧をずぶ掛けした「粉引」、刷毛で化粧土を施した「刷毛目」、そして印花による凹面に化粧土を象嵌した「三島手」の三種類を作り分けています。いずれも薪窯による焼成で、ざっくりした陶土の上に施された化粧土に、ほんのり緋色が浮かびます。一気呵成にひかれた刷毛目、一手で削られた高台。ろくろの呼吸はさすがです。

「京・李朝」。造語になりますが、光藤さんの李朝には本来の粉青沙器の緩みに、ぴりっとした気品が加わって、手筋の綺麗な京風な作行きを感じるのです。


光藤佐展  ~李朝の余韻~
2014 年11 月29 日(土)~ 12 月9 日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図

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光藤佐(みつふじ・たすく)プロフィール
1962年 兵庫県宝塚市生まれ
1978年 中学を出て京都府立陶工職業訓練校で学ぶ
1980年 京都の窯元で職人として働く
1982年 京都精華大学美術学部に入り絵を描く
1986年 京都の料亭のお庭窯で職人として働く
1989年 兵庫県にて築窯し独立する
2014年 現在、兵庫県朝来市にて制作する


by sora_hikari | 2014-12-02 21:15 | 光藤佐 展

「 光藤佐展 李朝の余韻 」 映える器

光藤佐 展 李朝の余韻 」(12/9迄)の3日目。

光藤さんは、京都の料亭の専用窯場で職人経験があります。料亭で出す器を作ると共に、毎日、調理場の盛り付けを目にしながら盛映えの良い器とは何かを学びました。また板長の元で、料理の手伝いをしていた時期もあるそうです。現在も、自分自身でも料理を日々楽しんでいます。そんな下地があるからでしょう。光藤さんの器は、盛り付けて料理を自然に引き立てる力があります。自分の器は、絵そのものではなく、それをより良く見せる額縁のような役割だとおっしゃいます。写真は、三島手、刷毛目、黒釉のお皿。サイズも3寸、3.5寸~6.5寸から5分刻み(1.5cm間隔)できめ細やかなサイズが揃っています。

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  三島手皿

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  刷毛目皿

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  黒釉鉢


光藤佐展  ~李朝の余韻~
2014 年11 月29 日(土)~ 12 月9 日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図

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光藤佐(みつふじ・たすく)プロフィール
1962年 兵庫県宝塚市生まれ
1978年 中学を出て京都府立陶工職業訓練校で学ぶ
1980年 京都の窯元で職人として働く
1982年 京都精華大学美術学部に入り絵を描く
1986年 京都の料亭のお庭窯で職人として働く
1989年 兵庫県にて築窯し独立する
2014年 現在、兵庫県朝来市にて制作する


by sora_hikari | 2014-12-01 23:51 | 光藤佐 展

「 光藤佐展 李朝の余韻 」 気品

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光藤佐 展 李朝の余韻 」(12/9迄)の2日目。光藤さんの作る器は、粉引・刷毛目・三島手・黒釉・白磁など、様々な種類がありますが、それらに通底しているのは、内側から醸し出される気品でしょうか。写真は白磁の梅瓶(めいびん)。凛としたこの立ち姿は、まさに光藤さんの品格を感じる一品でしょう。


光藤佐展  ~李朝の余韻~
2014 年11 月29 日(土)~ 12 月9 日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時
作家在廊日 11月29日、30日
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2014-11-30 18:30 | 光藤佐 展