カテゴリ:中野知昭 展( 14 )

「中野知昭 漆器展」 河和田の誇り

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中野知昭 漆器展  お正月の形 」は、本日終了しました。会期中はたくさんの方々にお越し頂き、厚く御礼申し上げます。

中野知昭さんは、越前漆器の里、福井県鯖江市の河和田で生まれ育ちました。塗師の父親を持ち、幼い頃から漆器の環境に触れてきました。河和田は伝統のある漆器の町。景気の良い頃は仕事がたくさんあって、町も潤ったようです。

しかし生産の海外流出、生活の変化による漆器離れ、景気の後退など、産業としての漆器は大きく疲弊しています。量産漆器を主とする河和田もその影響を大きく受け、新しい作り手がなかなか育ちづらいようです。

中野さんはこのような環境の中、敢えて個人の「塗師(ぬし)」の道を選びました。量産漆器の枠に入らず、自分の名前で良質なものを届ける仕事。それが、中野さんが産地の中で示した姿勢です。

かつて河和田には、山本英明さんという塗師がいました。「塗師屋のたわごと」という本を執筆され、漆器の在り方や世相に対して、ご自身の考えをストレートに語った方でした。名漆会という団体をつくり、もう一度、きちんとした漆器の良さを取り戻そうという活動もしていました。素朴で日常使いの漆器の大切さを唱えた人です。

この山本英明さんは、中野さんのお父さんと同級生でした。中野さんとは一世代が違いますが、河和田の塗師として独立する上で、その影響は大きかったと思います。

中野さんは、河和田の漆器に誇りを持っています。量産漆器の町にあって、個人作家の活動は微々たるものかもしれません。しかし次世代に繋ぐ可能性を示すために、中野さんは孤軍奮闘しています。

当店で漆器の展覧会を開催するのは、今回が初めてでした。上塗りの美しさに定評のある中野さんの漆器を皮切りにできたのは幸運なことでした。それは漆という素材の良さをストレートに伝える器だったからです。愚直に良いものを作ること。それしか中野さんには方法がありません。河和田の誇り。塗師として。

ぜひこれからも中野知昭さんの漆器に触れる機会がありますことを、心から願っています。この度はありがとうございました。

by sora_hikari | 2014-11-18 18:00 | 中野知昭 展

「中野知昭 漆器展」 うるし麗し

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中野知昭 漆器展  お正月の形 」は、いよいよ明日(11/18)までとなりました。

写真は、中野知昭さんの応量器です。 禅宗の修行僧が使用する食器のこと。入れ子状に重ねられた5枚の容器です。

漆が見せるテクスチャーの美しさに、時折はっとすることがあります。光を受けた柔らかな質感、手にしたときの触感の心地よさ、表層の奥に感じるしっかりとした存在感。漆の語源と言われるように、まさに「麗し」の姿。

漆は本来、木が自らを治癒するために硬化する白血球のようなもの。ウルシオールを主成分にした天然素材で9000年も遡る時代から人の生活に役立ってきました。

元々、森林資源の豊富な日本では、木を食器に加工することは早くから行われていた事でしょう。当初は木地のまま使用する事が多かったはずですが、乾燥による割れや水カビなどを防ぐために、漆を施すことは食器の機能性を向上させるために自然な流れだったのだろうと思います。

ここで不思議に思えるが、本来、そういう補強や防水が目的であれば、今の漆器ほど入念な作業は必要なかったのではないかという事です。では何故、漆をここまで極める方向になったのか。

例えば、より長い時間経過に耐える得る堅牢さを追求した物理的向上。より上流社会に受容される為の経済的理由。そして、神様に捧げる道具として、さらなる存在の絶対性を高めたいという心理的欲求。あくまで想像の域を出ませんが、機能追求だけではない、漆仕上げの美の探究があったように思えてなりません。

いずれにしても漆という素材が、機能を超えて人の心を美の探究に駆り立てるだけの魅力があったのだろうと思います。漆器の美しさ。失ってはならない日本の美であり、手仕事だと思います。


中野知昭 漆器展  お正月の形
2014年11月8日(土)~18日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図

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by sora_hikari | 2014-11-17 21:38 | 中野知昭 展

「中野知昭 漆器展」 瓶子・隅切膳・大盆

中野知昭 漆器展  お正月の形 」(11/18まで)を開催中です。会期は残すところ2日となりました。

本日ご紹介するのは、中野知昭さんの瓶子(へいし)・隅切膳(すみきりぜん)・大盆です。個展ならではの大物。こういう機会だからこそ見ることができるものです。

日本における朱漆器の生産は、祭祀用具から始まると考えられているそうです。縄文時代の発掘跡には櫛・かんざしなどが出土しています。伝世資料では13世紀以降の神社や寺院の神饌具や仏具として使われていたことが分かっています。平安末から鎌倉初の絵巻物「病草子」の中には漆器の漆膳や盤にのった漆食器の様子が描かれています。

今回展示されている瓶子は元は中国で作られた形ですが、日本でも中世の頃より儀式用に神前で対で使われた道具です。隅切膳も元は神饌具であったようですが、食物を盛った器物を置くものとして一般化し寺社で大量に作られた道具です。

また大盆も中世の頃より多く作られました。そのバリエーションも多く用途や形式も様々だったようです。南北朝時代の「暮帰絵詞」には、椀や膳具、そして食物を山と積む様子が描かれています。中野さんのこの大盆も和菓子屋さんで使われているそうですから700年経った今も用途は同じです。

日本が古来より使用してきた漆器の形。それは神に捧げる媒体として「祈りの形」でもあったのです。漆器から発せられる「清らかさ」は、こういう歴史と繋がっているからなのかもしれません。

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  瓶子(角) 朱 高さ30cm 270,000円(税込)

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  瓶子(丸) 朱 高さ30cm 270,000円(税込)

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  足付隅切膳 朱 36.5cm角 54,000円(税込)

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  大盆ビルマ写 朱 直径57cm 270,000円(税込)

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 大盆 インドネシア写  直径46cm  108,000円(税込)

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 大盆 朱 直径45cm 162,000円(税込)

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 大盆 朱 直径47cm 108,000円(税込)


中野知昭 漆器展  お正月の形
2014年11月8日(土)~18日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図

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by sora_hikari | 2014-11-16 11:37 | 中野知昭 展

「中野知昭 漆器展」 酒器・湯呑・箸・スプーン

中野知昭 漆器展  お正月の形 」(11/18まで)を開催中です。

本日ご紹介するのは、中野知昭さんの酒器・湯呑・箸・スプーンです。

漆器で日本酒。きりっとした美味さです。その他、珈琲、日本茶、紅茶など何でも大丈夫。お客様のお茶出しにも、気品ある漆器らしいおもてなしになります。また、スプーンや箸も漆の口当たりの滑らかさにご納得いただけるでしょう。

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  片口 朱塗 大:32,400円(税込) 小:30,240円(税込)

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  筒片口 朱塗 27,000円(税込)

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  羽反(はぞり)ぐい呑 朱・黒 7,560円(税込)

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  平盃 朱・黒 7,020円(税込)

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  高台ぐい呑 朱・黒 7,560円(税込)

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  目弾(めはじき)ぐい呑 7,560円(税込)

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  深小鉢 朱 7,560円(税込)

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  深小鉢 溜 7,560円(税込)

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  そば猪口(丸) 朱 7,560円(税込)

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  そば猪口(丸) 木地溜 7,560円(税込)

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  そば猪口(角) 朱 7,560円(税込)

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  一口杯 朱 8,100円(税込)

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  一口杯 木地溜 8,100円(税込)

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  茶托 7,560円(税込)

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  スプーン 朱・溜
  大:8,100円(税込)  小:7,560円(税込)

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  塗り箸
  右から 黒檀箸(黒・朱):5,400円  黒檀箸(細):3,240円  利休箸:3,780円


中野知昭 漆器展  お正月の形
2014年11月8日(土)~18日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図

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by sora_hikari | 2014-11-15 15:19 | 中野知昭 展

「中野知昭 漆器展」 お椀づくりの工程

中野知昭 漆器展  お正月の形 」(11/18まで)を開催中です。

本日は、中野知昭さんのお椀づくりの工程をご紹介します。

全工程ではありませんが、下地づくりから上塗りまでの流れを大まかにご理解頂けるのではないでしょうか。産地によって呼称や工程の差はありますが、きちんとした漆器はこのようなプロセスを経て作られています。一般人には完成した上塗りの状態を見ただけでは区別がつきづらいものですが、中野さんの漆器が堅牢であるのは、こういう地道な作業の積み重ねがあるからです。

漆器の価格が、相対的に他の食器よりも高額になるのは、このような作業工程があり、また昨今の急激な材料費の高騰があるからです。実際に作る側からすれば、今の価格は利幅を減らして、ぎりぎりのところで設定しているのです。漆器をなるべく多くの人に使ってもらいたいという思いと、しかし品質は落としたくないという思いのジレンマは常につきまといます。

今はきちんとした工程で作れば、汁椀で1万円は超えてしまいます。最近は混合木樹脂をベースにして、工程を減らし量産された漆器が千円台で提供されています。厳密な定義はありませんから、これも漆器。但し、品質はそれなりです。またこの廉価品を生み出す構造のリスクは、売れなくなってその企業が撤退してしまえば、残された産地の市場が荒れたまま取り残されるという危険も孕んでいるのです。

作家の作る漆器も価格を下げようと思えば、下地の工程の簡略化、木地の質を落とす、漆の使用を減らすなどすることで下げることは可能ですが、極端なコストダウンは当然品質の劣化を招きます。それでは本来の漆器の良さが失われます。

例えが適当ではないかもしれませんが、毎日の眠りに大切な布団。最近は羽毛の布団を使う方も多いのではないでしょうか。市場をざっと見ただけでも、本当にピンからキリまで様々な価格帯のものが流通しています。ただ眠れればいいという割り切った考えもあれば、人生の大半である眠りの大切さのためには良いものを選びたいという人など、判断基準は千差万別でしょう。

漆器もいろいろな選択があります。中野さんの漆器は決して高級路線を狙ったものではありません。実直に良い漆器づくりを行う過程でかかるコストから積算された適正な請求です。良いものはそれなりの理由がある。それを理解して欲しいと思います。購入時点で高額と思えても、使用できる時間係数で割り算をすれば一概に高いとは言えません。良いものを使う。それは結局は自分自身に返ってくる意識の向上なのだと思います。

今は、中野さんだけでなく、若い漆器の作り手も増えています。ぜひ公平な目で漆器を生活に取り入れて欲しいと願っています。

  製作工程
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  1)右側:「荒挽き」 この状態で数カ月乾燥させる。
  2)左側:「木地仕上げ」 椀の基本形を仕上げる。

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  3)真中:「木固め」 生漆を木に塗って吸い込ませる。

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  4)右側:「布着せ」 傷み易い口縁や見込みに布を貼って補強する。
  5)左側:「布削り」 着せた布を削って形を整える。

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  6)右側:「一辺地」 1回目の下地付け。生漆、地の粉、砥の粉、米糊を混ぜ合わせたものをヘラ付け。(地の粉=珪藻土を蒸し焼きにし粉砕した粉末) 
  7)真中:「二辺地」 2回目の下地付け。地の粉を段々細かな粒子のものにする。
  8)左側:「三辺地」 3回目の下地付け。

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  9)「地砥ぎ(じとぎ)」 下地段階の仕上げに研ぐ。この段階で口縁などの細かな形を作る。

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  10)「中塗り」 精製された漆を塗る。

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  11)「中塗り砥ぎ」 仕上げの研ぎを行う。

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  12)「上塗り」最後の仕上げ。刷毛塗りで仕上げる(塗り立て、真塗り)。乾燥させて完成する。

作業風景
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布着せの作業 (漆を練りつけた布を椀の口縁に貼っているところ)

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布着せの状態と、下地付け用のヘラ。

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布削り (貼った布を削って形を整えているところ)

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一辺地 (一回目の下地付け。生漆、地の粉、砥の粉、糊漆を混ぜ合わせたものをヘラ付け)

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上塗り用の漆を濾しているところ

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上塗り用の刷毛と精製漆。刷毛は人毛で出来ている。上塗り用の漆。。国産漆はこの箱一貫目(3.75kg)で20万円近く。さらに精製したものになると40~50万円する。中国産は国産よりは安価だが最近価格が1.5倍に値上がりした。人毛の刷毛も今や貴重なのもの。こういう道具を作る職人がいなくなってきているのが現状。

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上塗りが済んだ椀の「つく棒」(治具)を取り外しているところ

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乾燥用の回転風呂。

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電動で回転させながら乾燥させる。漆は空気中の水分と結び付いて硬化するので湿気を与える。

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工房近くにある河和田塗りを展示する「うるしの里会館」。福井県鯖江市。


中野知昭 漆器展  お正月の形
2014年11月8日(土)~18日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図

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by sora_hikari | 2014-11-14 12:33 | 中野知昭 展

「中野知昭 漆器展」 盆・盤・折敷

中野知昭 漆器展  お正月の形 」(11/18まで)を開催中です。

本日ご紹介するのは、中野知昭さんの盆・盤(ばん)・折敷(おしき)です。

盆や盤はサーブまたは配膳、折敷は食器の下敷きが一般的です。いずれも飲食をサポートする道具ですが、目前の空間をぐっと引き締める舞台装置としての効果を併せもっています。平面という造形ゆえに抽象的な純粋性も魅力です。道具が美しければ、自ずとそれを使う所作も美しくなることでしょう。

この上で饗される「食」が演者なら、盆や折敷はそれを引き立てる「ステージ」です。この美しき中野さんの舞台の上で、どうぞ自分なりの美食のシナリオを演じてみて下さい。

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  尺二玉縁盤 黒内朱色 27,000円(税込)

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  尺二玉縁盤 木地溜色 27,000円(税込)

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  尺二乱筋盤 木地溜 21,600円(税込)

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  縁丸角盆 朱縁黒色 37,800円(税込)

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  縁丸角盆 溜縁黒色 37,800円(税込)

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  折敷(大) 溜色 12,960円(税込)

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  折敷(小) 溜色 10,800円(税込)

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  折敷(小) 黒色 10,800円(税込)

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  長手丸隅切盆 朱色 27,000円(税込)

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  長手入隅盆 溜縁黒色 27,000円(税込)

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  珈琲盆 黒縁朱色 21,600円(税込)

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  珈琲盆 溜色 21,600円(税込)


中野知昭 漆器展  お正月の形
2014年11月8日(土)~18日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図

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by sora_hikari | 2014-11-13 18:00 | 中野知昭 展

「中野知昭 漆器展」 育つ器

中野知昭 漆器展  お正月の形 」(11/18まで)を開催中です。

写真は使い込んだ中野知昭さんのお皿と椀。お料理屋さんで5年ぐらいかなりの頻度で使われたものだそうです。漆器は使うと透明感が増し、艶やかになります。深い傷、割れは補修や塗り直しも可能です。

漆器は見た目の繊細なテクスチャーゆえに、つい神経質になりがちですが、使い込むことで育つ器です。おろしたてのシャツも最初の頃は気を使いますが、着こんでいくうちに新品とは違った、体に馴染んだ心地よさが生まれるものです。漆器も同じような感覚です。

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  使い込んだお皿 
  しっとりした朱色が落ち着いています

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  お料理屋さんで5年間使い込んだ中野さんのお椀 
  艶やかさが増しています

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  傷を補修して直している途中の状態 
  漆器は補修して塗りなおせば、ずっと使える食器です


中野知昭 漆器展  お正月の形
2014年11月8日(土)~18日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図

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by sora_hikari | 2014-11-13 13:35 | 中野知昭 展

「中野知昭 漆器展」 皿・鉢

中野知昭 漆器展  お正月の形 」(11/18まで)を開催中です。

本日ご紹介するのは、中野知昭さんの皿と鉢です。

中野さんの作る漆器の基本は、普段使い。毎日使える漆器こそ最上のものとしています。漆器の視覚的な質感のデリケートさから、ややもすると取り扱いに神経質になりがちですが、決してそんな必要はありません。漆の塗膜は、鉄を溶かす塩酸・硝酸、白金や金を溶かす王水、陶磁器やガラスを溶かすフッ化水素に対してもほとんど変化をおこさない丈夫で硬いものです(*注)。自然素材ゆえ安全性も高く、食の器として安心して使える素材なのです。

使い始めは、表面に薄い擦り傷がついて少し心が痛みますが、それを気にせずどんどん使い込んでいくと表面は滑らかになり、一層艶を増していきます。使うことで自分の暮らしに馴染み、味わいのある食器に育っていきます。食べ終わったら、スポンジの柔らかい面で水洗いか中性洗剤で洗ってください。水切り後は、軽く布巾で拭きとるだけ。お手入れもごく普通の食器と同じ扱いで結構です。

中野さんの皿や鉢は、油ものや臭いの強いカレーにも使えます。これからの鍋や丼の季節には、取り鉢として熱い汁ものにも最適です。形、サイズ、色など種類も揃っていますので、ご利用に応じてお選び頂ければと思います。

また使い込んでいくうちに、深い傷や割れが生じた場合でも塗り直しができるのも漆器の利点です。使ってこその漆器。特別扱いすることなく、一緒に過ごしていく。それが一番です。

*注: 「漆の文化史 四柳嘉章」 岩波新書より

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  豆皿 朱色・黒色 6,480円(税込)

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  羽反(はぞり)豆皿 朱色・木地溜 5,940円(税込)

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  五寸丸皿 朱色 8,640円(税込)

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  縁目弾(ふち・めはじき)皿 木地溜内黒・黒内溜 8,100円(税込)

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  縁目弾(ふち・めはじき)皿 木地溜内黒・黒内溜 9,180円(税込)

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  六寸面取皿 朱色・溜色 10,800円(税込)

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  筋入皿 木地溜 
  6寸:8,640円(税込) 7寸:10,800円(税込) 8寸:12,960円(税込)

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  四方皿(小) 溜色・黒色 12,960円(税込)

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  四方皿(大) 黒色 17,280円(税込)

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  浅鉢 朱色・溜色 9,720円(税込)

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  七寸多用鉢 朱色・黒色 27,000円(税込)

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  浅鉢、6寸・7寸・8寸多用鉢
  浅鉢:9,720円  6寸多用鉢:21,600円  7寸多用鉢:27,000円  8寸多用鉢:32,400円

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  銅鑼(どら)鉢 木地溜 5寸:10,800円(税込)  6寸:12,960円(税込)

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  銅鑼(どら)鉢 朱色 5寸:10,800円(税込)  6寸:12,960円(税込)

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  六寸平鉢 朱色 27,000円(税込)

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  六寸平鉢 黒色 27,000円(税込)

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  面取皿(大) 朱色 16,200円(税込)

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  面取皿(大) 溜色 16,200円(税込)

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  葉鉢 朱色 24,840円(税込)

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  葉鉢 木地溜 24,840円(税込)

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  三つ組鉢 木地溜 21,600円(税込)

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  三つ組鉢 朱色 21,600円(税込)

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  三つ組鉢 朱色 21,600円(税込)

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  台皿 朱色 19,440円(税込)

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  台皿 黒色 19,440円(税込)

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  尺一足付盤 木地溜 27,000円(税込)


中野知昭 漆器展  お正月の形
2014年11月8日(土)~18日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図

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by sora_hikari | 2014-11-12 17:10 | 中野知昭 展

「中野知昭 漆器展」 お椀

中野知昭 漆器展  お正月の形 」(11/18まで)を開催中です。

本日ご紹介するのは、中野知昭さんのお椀です。

家庭で一番使われている漆器と言えば、やはりお椀でしょう。熱伝導率が低く、熱い汁ものを入れても手に持ち易い。何より口に触れたときの優しさは、漆椀の最大の魅力ではないでしょうか。

中野さんの作る器の中でも、お椀は種類も豊富です。端反りタイプや丸みタイプを筆頭に、朱色・黒色、溜色、サイズ別に揃っています。スタンダードなフォルムの美しい椀が中心ですが、中には野武士椀や羽反大碗など土着的な力強い形を選べるのも楽しいです。

お椀選びで大切なのは見た目の美しさもありますが、下地の仕事がきちんとされているかが肝心です。表面的に綺麗でも、下地がしっかりしていないと使って行くうちに剥がれや割れの原因になってしまいます。

中野さんのお椀は、口縁と見込みの布着せで弱い部分を補強し、漆塗りは木固めから上塗りまで数えると6回も重ねています。河和田塗の伝統技法である渋下地(柿渋)は選ばずに、漆と地の粉で下地を重ねることで、より堅牢な椀づくりにこだわっています。

漆器の下地はなかなか一般人には分からないものですから、なるべくなら信頼できる作家のものを選ぶのが、一番良い方法でしょう。今の時代に、良質な漆器を選ぶのは難しいことかもしれません。でも、まずは作家もののお椀からスタートして見て欲しいと思います。その手触り、口触りの素晴らしさにきっと満足することでしょう。長く付き合えっていけるという尺度から、良いものを選んで欲しいと思っています。

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  羽反汁椀と丸美椀

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  羽反(はぞり)汁椀 朱色 大 12,960円 中 11,880円 小 10,800円

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  羽反(はぞり)汁椀 溜(ため)色 大 12,960円 中 11,880円 小 10,800円

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  丸美(まるみ)椀 朱色 大 12,960円 中 11,880円 小 10,800円

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  丸美(まるみ)椀 黒色 大 12,960円 中 11,880円 小 10,800円

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  羽反(はぞり) 飯碗 朱色 大 12,960円 中 11,880円 小 9,720円

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  羽反(はぞり) 飯碗 溜(ため)色 大 12,960円 中 11,880円 小 9,720円

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  椎の実ボウル 朱色 12,960円

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  椎の実ボウル 黒色 12,960円

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  帆々椀と日愉椀

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  日愉(ひゆ)椀 黒色 大 8,640円 小 8,100円

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  日愉(ひゆ)椀 朱色 大 8,640円 小 8,100円

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  帆々(ほほ)椀 溜内黒色 8,640円

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  帆々(ほほ)椀 朱色 8,640円

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  豊椀、丼、深鉢

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  豊(みのり)椀 溜内黒、朱色 14,040円

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  丼 朱色 17,280円

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  丼 溜内黒色 17,280円

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  六寸深鉢 朱色 27,000円

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  六寸深鉢 溜色 27,000円

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  三つ組椀 黒色 25,920円

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  三つ組椀 朱色 25,920円

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  三つ組椀 朱色 25,920円

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  羽反(はぞり)大椀 朱色 23,760円

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  羽反(はぞり)丼 木地溜色 21,600円

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  野武士椀 黒色 23,760円


中野知昭 漆器展  お正月の形
2014年11月8日(土)~18日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図

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by sora_hikari | 2014-11-11 21:14 | 中野知昭 展

「中野知昭 漆器展」 重箱

中野知昭 漆器展  お正月の形 」(11/18まで)を開催中です。

本日ご紹介するのは、中野知昭さんのお重です。

重箱の歴史を簡単に紐解くと、古くは中国の食籠(じきろう)が日本に伝来し、室町時代の文献に既に重箱の記述があるそうです。それが一般で使われるのは江戸時代に入ってから。新年を迎えるにあたって、縁起の良いお節料理を入れる重箱スタイルは、貴族・大名文化への憧れもあったのかもしれません。一年中働きづめの女性の労働を休めるために、蓋付きで保存の出来る重箱のお節は、実用的な利点も大きかったでしょう。また当時から重箱はお正月だけのものでなく、季節ごとの節句で使われ、年間を通した親しみ深い道具でした。今でも、そう遠くない昔、どの家庭にも一つはあった道具ではないでしょうか。

重箱は正式には5段、実用上は4段だったようですが、それは昔の話。今の時代の家族構成や食のスタイルに合わせて変化しています。中野さんが今回用意した重箱は、5.5寸(16.5cm)の2段タイプ。お節の定番料理を詰めて食べるには程良いサイズでしょう。注文次第で3段に増やすこも可能です。色と形は、飽きの来ないスタンダードスタイル。しっかり塗られた漆の色が深く美しい重箱です。一世代と言わず、次世代にも引き継いで頂きたい道具です。

正月のハレ舞台で活躍した後も、普段は食卓の盛り鉢、おかず入れ、お弁当箱など、特別扱いすることなく毎日でも使ってもらいたい道具です。炒め物などおかずの残りを入れて、冷蔵庫で保存も大丈夫です。重ねの箱以外にも、長手の一段重、丸い形の一段重も合わせて展示していますので、ぜひ手にとってご覧頂ければと思います。

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 重箱 五寸五分 二段 朱色 
 幅16.5cm 奥行16.5cm 高さ12.5cm 86,400円(税込)

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 重箱 五寸五分 二段 黒色 
 幅16.5cm 奥行16.5cm 高さ12.5cm 86,400円(税込)

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 長手一段重 溜色 
 幅27cm 奥行19cm 高さ8cm 27,000円(税込)

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 丸一段重 五寸 朱色 
 径15cm 高さ7cm 21,600円(税込)

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 丸一段重 五寸 黒色 
 径15cm 高さ7cm 21,600円(税込)

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  丸一段重 四寸 朱色 
 径12cm 高さ7cm  19,440円(税込)

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  丸一段重 四寸 黒色 
 径12cm 高さ7cm  19,440円(税込)

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 丸一段重 スタッキングも可能です


中野知昭 漆器展  お正月の形
2014年11月8日(土)~18日(火) 会期中無休
営業時間 11時~18時  
ギャラリーうつわノート
埼玉県川越市小仙波町1-7-6 (地図

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by sora_hikari | 2014-11-10 19:26 | 中野知昭 展