カテゴリ:小野哲平2014( 18 )

「小野哲平 -その造形-」 ありがとうございました

小野哲平 ~その造形~」展は本日終了しました。会期中はたくさんの方々にお越し頂き厚く御礼申し上げます。

小野哲平さんは、暮らしの器の第一人者として定評のある作り手です。日常に寄り添う器の価値を確固たるものにしてきたお一人だと思います。しかし、そこに至るには、時代が纏った重い空気と構造に対峙しながら、現在の自由を得たという過程も見逃せません。今の軽やかな工芸ムードの中では、モノづくりに主張を唱えることは、疎んじられる傾向にあるかと思いますが、やはり芯となるものへ目を向ける大切さを感じます。そうしないと、やがて立ち返る先を見失い、時代の雰囲気に消費され兼ねません。時代や流行を超えて、心の奥から突き動かされるような「業(ごう)」があるからこそ、生まれる美しさもあるでしょう。今回、あらためて小野哲平さんの仕事を見つめる事で、これからの器の在り方にメッセージする機会を得る事ができたように思います。哲平さんに、そして器をお選び頂いた方々に感謝を籠めて。ありがとうございました。

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  高知県谷相の小野哲平さんの住まい

by sora_hikari | 2014-04-22 21:46 | 小野哲平2014

「小野哲平 -その造形-」 壺と花

小野哲平 ~その造形~」展の10日目。会期は明日4/22までとなります。

本展では、大きな壺が展示されています。小野哲平さんの壺は、そのままでも十分な存在感があります。しかし、そこに自然物が加わることで、また違った表情を見せてくれます。今回は華道家・平間磨理夫さんに、壺に負けない力強い花を活けてもらいました。哲平さんと平間さんは扱う素材は別ですが、表現者として求道的な向き合い方をしている点で共感し合い、良いコラボレーションになったと思います。見応えのある花と壺、明日限りとなります。

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小野哲平  ~その造形~
2014年 4月12日(土)~22日(火) 会期中無休
営業時間 11時 ~18時  
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2014-04-21 18:00 | 小野哲平2014

「小野哲平 -その造形-」 テクスチャー

小野哲平 ~その造形~」展(4/12~22迄)の9日目。会期は残り2日となりました。

小野哲平さんの器は、灰釉、粉引、鉄化粧、唐津が基本軸です。そこに、土、釉薬の工夫、指やブラシによる掻き落とし、釉ムラ、そして焔(ほのお)による変数を掛け合わせることで、うつわひとつひとつの表情が生まれます。焼き物の古典的技法を用いながらも、どの時代も参照しない独自な造形です。近づけば激しくもあり、引けば自然の景色にも通じる視覚的要素。そして、柔らかなろくろの形によるマッス(塊り)が魅力の触感的要素。器というフレームの中に表れる人為と自然の産物。焼き物でしか出せないテクスチャーです。

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小野哲平  ~その造形~
2014年 4月12日(土)~22日(火) 会期中無休
営業時間 11時 ~18時  
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2014-04-20 18:00 | 小野哲平2014

「小野哲平 -その造形-」 パッション

小野哲平 ~その造形~」展(4/12~22迄)の8日目。

器は人のための道具ですから、職業的に捉えれば、陶芸作家は誰かの為に作っていると言えるでしょう。また昨今の自己抑制的なモノづくり志向では、主体は使う側であり、盛られる料理という価値観が強いと思います。しかし自分が作りたくて作っている、自己の表現である、というのも一方の見方ではないでしょうか。器づくりに於いて、表現が先か用途が先かを考え始めると、ジレンマに陥りそうですが、あくまで表裏一体のことであって相反する事ではないと思います。哲平さんの場合は、アートや音楽、文学などと同じ自己表現としての器づくりが根底にあります。陶芸ならではの古典の写しや産地の様式には、ほとんど興味がないそうです。何を作るかの前に、何故作りたいのか。手段や方法の前にパッションありき。沸き起こる思いが、器という造形に昇華した結果、人に感動してもらえる力があるはずだと信じています。決して哲平さんが特殊と言っている訳ではなく、誰しもモノを作るって、そういう事でしょ、って問い掛けられます。モノづくりへの思いは、とてもシンプルでピュアなのです。

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小野哲平  ~その造形~
2014年 4月12日(土)~22日(火) 会期中無休
営業時間 11時 ~18時  
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2014-04-19 18:00 | 小野哲平2014

「小野哲平 -その造形-」 器という言葉

小野哲平 ~その造形~」展(4/12~22迄)の7日目。肌寒い1日となりました。

デビュー当時、先鋭的な焼き物を作っていた哲平さんが、何故暮らしと繋がる器を作り始めたのか。結論から言えば、モノを作ることへの意識は、当時も今もさほど大きくは変わっていないと思います。「日常のうつわ」というフォーマットが、今の自分の思いを伝え易くなったからだと思います。若い頃のエネルギーは往々にして強い表現となることが多いですが、年齢とともに静かに語った方が、思いが伝わり易くなることに誰しも気付くでしょう。哲平さんが、常滑から高知の山村に移り、仕事をしたり、子育てをする中で、生活と繋がるモノ=器が持つ「伝える力」を実感していったのではないしょうか。器には、道具という暮らしの尺度があるからこそ、誰しも理解できる言葉に成り易い。つまり器という造形物こそ、哲平さんの表現であり、言葉なのだと思います。

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小野哲平  ~その造形~
2014年 4月12日(土)~22日(火) 会期中無休
営業時間 11時 ~18時  
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2014-04-18 16:46 | 小野哲平2014

「小野哲平 -その造形-」 パンク

小野哲平 ~その造形~」展(4/12~22迄)の6日目。会期は折り返しとなりました。

哲平さんの器は日常性を基本にした器ですが、モノとしての存在感もしっかりと持ち合せています。その器は内側から発するエネルギーみたいなものを感じます。それはどこから来るのか。外形的な要素の前に、陶芸家としての成り立ちも知ると分かり易いかもしれません。哲平さんは、今でこそ暮らし向きの器作家として知られていますが、独立当初は、かなり前衛的な試みをしていたことはご存知でしょうか。若い頃は、備前や沖縄で陶芸を学びますが、その階層的な焼き物システムに違和感を持ち、当時アバンギャルドな焼物で知られていた常滑の鯉江良二さんの元に飛び込みます。修業時代のエピソードもいろいろありますが、結局、鯉江さんから学んだのは技術的な事よりも、既存価値に囚われない陶芸の自由さだったのではないかと思います。3年の修業時代を経て常滑の地で独立します。その頃に発表していたのは、例えば「えさ鉢展」。犬猫のための器。食べる目的だけに作られた、ある意味で純粋な器の提示。また例えば「量り売りの器展」。作品ごとに価値づけるのではなく、器の重量だけを基準に販売するという、見た目の焼き物への異議。これらは一例でしかありませんが、このような試みによって陶芸界へのアンチテーゼを行っていました。哲平さんの出発点には、そういった対抗軸となる壁のようなものが存在したのでしょうし、そういう枠組みの窮屈さを同時代の若手達が突破しようとする気運があった時期なのではないでしょうか。当時、日常の器を作る作家は、茶陶、美術工芸のハイカルチャーに対して、まだサブカルチャーの域でしかなかったのだと思います。哲平さんのいわばパンクな陶芸時代、そういう価値破壊から純粋な「モノ」の意味を問う時期へ経て、今のうつわづくり繋がっているのです。陶芸家の作る普段使いの器は、今や当たり前のことですが、哲平さんの器の内側に秘められた熱量を感じるのは、こういう時代から引き継がれた衝動とも関係しているのだと思います。

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小野哲平  ~その造形~
2014年 4月12日(土)~22日(火) 会期中無休
営業時間 11時 ~18時  
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2014-04-17 18:02 | 小野哲平2014

「小野哲平 -その造形-」 筒鉢

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  薪印筒鉢

小野哲平 ~その造形~」展(4/12~22迄)の5日目。写真は薪窯で焼かれた筒鉢。掻き落とされた下地の凹凸に釉薬がコントラスを作り、さらに薪灰を被った変化のある仕上がりになっています。食卓で使う深めの鉢として、また花入れとしての活用も楽しめるでしょう。


小野哲平  ~その造形~
2014年 4月12日(土)~22日(火) 会期中無休
営業時間 11時 ~18時  
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2014-04-17 00:13 | 小野哲平2014

「小野哲平 -その造形-」 皿

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  薪印皿

小野哲平 ~その造形~」展(4/12~22迄)の4日目。写真は薪窯で焼かれたお皿。長石系の釉薬を纏った硬質な仕上がり。所々に土から引っ張られた鉄粉が見えています。釉薬の下に残るわずかなろくろ目が、皿の見込みに陰影を作り、緩やかな変化を生み出します。このろくろの線の柔らかさと、しっかりと引締った釉の質感が、哲平さんの硬軟バランスの取れた特徴と言えるでしょう。お皿は平坦ゆえに見所を作りづらいアイテム。盛り付けた料理を引き立てるためには、背景としての一歩控えた表現が大切です。この皿は、無理をせずに素材から引き出した質感が魅力ですが、静かながらしっかりとした存在感を示しています。言葉が少ない方が人の心に届き易いのは、ままある事です。わずか5寸(15cm)の取り皿ですが、見ていて飽きません。


小野哲平  ~その造形~
2014年 4月12日(土)~22日(火) 会期中無休
営業時間 11時 ~18時  
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2014-04-15 19:44 | 小野哲平2014

「小野哲平 -その造形-」 飯碗

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  薪印碗

 「小野哲平 ~その造形~」展(4/12~22迄)の3日目。写真は薪窯で焼かれた飯碗。何の変哲もないご飯茶碗に見えるかもしれません。抑制的なろくろ。作り過ぎず、かといって乱暴ではない絶妙なゆらぎ。ろくろの巧さは、正確さ、速さ、技巧性などの尺度で図られる事も多いですが、もう一方で運動体としてのバランスの上手さという評価軸もあると思います。それは毛筆による呼吸とも通じるかもしれません。この静かな呼吸の形に、焼成によって引き出された質感が味わい深い景色を作り出します。立体的なキャンパスの中の色彩の変化。絵画的要素と彫刻的要素を併せ持った「焼き物」ならではの造形の魅力だと思います。


小野哲平  ~その造形~
2014年 4月12日(土)~22日(火) 会期中無休
営業時間 11時 ~18時  
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2014-04-15 01:22 | 小野哲平2014

「小野哲平 -その造形-」 薪印湯呑

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  薪印湯呑

 「小野哲平 ~その造形~」展(4/12~22迄)の2日目。写真は、薪窯で焼かれた湯呑みです。釉調いろいろ。小ぶりから大ぶりまで。多彩な表情の湯呑みが揃っています。それぞれの造形、ひとつひとつの個性、手に取ってみて下さい。


小野哲平  ~その造形~
2014年 4月12日(土)~22日(火) 会期中無休
営業時間 11時 ~18時  
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2014-04-14 00:39 | 小野哲平2014