うつわノート:李英才さん
2013-07-04T00:15:56+09:00
sora_hikari
埼玉県川越市のギャラリーうつわノートのブログです。器のことを中心にご案内しています。
Excite Blog
李英才さんのカップ
http://utsuwanote.exblog.jp/8887474/
2008-11-07T22:59:00+09:00
2013-07-04T00:13:44+09:00
2008-11-07T23:00:23+09:00
sora_hikari
李英才さん
西麻布 桃居 2008年9月
李英才(リーヨンツェ)さんのカップです。上は大きめのコーヒーカップ、下は把手なしのカップです。色は、李さんの工房で作る6色のうち、上が青色で下が深い緑(黒)です。深みのある独特の色合いです。形は、トトロのおなかのような丸いシルエットで手で包み込んだような温かさを感じさせます。形づくりには、葉っぱの自然な形を参考にしたり、口縁は、人の親指の形を意識したりするそうです。親指を模すのには、赤ちゃんが加える指で、人が口にあてて一番自然な形だからだそうです。一見すると量産品のようにも見える器ですが、実はそんな自然から学んだ造形や、職人さんがひとつひとつ作った手作りの温かさが芯に見えてくるのが、李さんの器の魅力だと思います。「器は人の暮らしに奉仕するもの」という民芸的な思想を背景に、自我を出さずに作り出された自然体な姿が美しいです。
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李英才さんの個展@桃居
http://utsuwanote.exblog.jp/8689475/
2008-09-29T23:49:00+09:00
2013-07-04T00:15:56+09:00
2008-09-29T23:50:39+09:00
sora_hikari
李英才さん
西麻布の桃居さんで開催されている李英才(リ・ヨンツェ)さんの個展へ行ってきました。李さんは韓国からドイツへ釉薬の勉強をするために留学し、そのまま30年住んでおられます。オランダに近い工業都市エッセンにある85年の歴史をもちバウハウスの流れをくむ工房、マルガレーテンヘーエのディレクターとして活躍され、現在は工房のオーナーでもあり、デザインディレクター&作家として制作に携わっておられます。工房には4人のスタッフの方がおられるそうです。日本ではヨーガンレールさんや赤木明登さんたちと親しくされているようです。今回の個展では、6種類の色の釉薬が施された平プレート、丸皿、ボウル、碗、ピッチャー、カップ、ビン、ポットなどのシリーズ化された器の数々を見ることができます。李さんの器は、一見すると工業製品のようにも見えますが、ひとつひとつ工房のスタッフによって手作りされています。洋食器でもないような、和食器でもないような無国籍な印象のプレーンな器です。無機質な印象を受けますが、施釉された艶のある青、マットな青、緑、濃い緑(黒)、赤(茶)、白の暖かみのある6色に、丸くゆたっりした綺麗なラインのフォルムが、機械とは違った人の温もりを感じさせます。彫刻は外側から削って形を作っていくけれど、陶芸は内側から形を作っていくもの。そう考える李さんの作る形は、お皿の中に残ったシリアル一粒を綺麗に掬えるように考えられた曲線など、人が無理なく使って心地よいという観点から生み出されているそうです。李さんの器が日本で受け入れられる素地として「器は人の暮らしに奉仕するもの」という民芸的な思想の背景もあると思いますし、また外見的にも日本の日常の器に通ずるような「モダン民芸」といった印象にもあるような気もします。今回の個展で、いつも見ている作家ものの器とはまた違った別の角度からの器の美しさの捉え方として、新鮮な器観を得たように思います。
李英才 作陶展
2008年9月29日(月)-10月4日(土)
11:00-19:00
桃居 (西麻布) ※ホームページ
※赤木明登さん著書の「美しいもの」に李さんが紹介されています。
※ヨーガンレールの札幌店・帯広店で「リー・ヨンツェの工房展」が開催されています。
※李英才さんのマルガレーテンヘーエ工房のホームページはこちら
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