カテゴリ:見て歩き( 306 )

川合優 木工展 @ 京都やまほん

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京都のうつわやまほんで開催されている川合優(かわい・まさる)さんの個展に行ってきました。川合さんは現在、岐阜県美濃加茂市で木のお仕事をされています。お作りなるのは、家具やテーブルウェアですが、今回の展示は盆、皿、匙などの日用使いのものが中心です。200点強の展示品は、どれも清らかな印象。それは、川合さんの作風の軸となる無塗装の木の肌をそのまま使った作品が多い事と、清楚で端正な形がその印象を作りだすのだろうと思います。初めて川合さんの木工品を見たときには、杉で作られた箱膳のイメージが強く残っていますが、それから何年も経た今、さらに作風、仕上げ方、アイテムも充実して見応えのある内容になっていました。京都という土地柄もあるでしょうか、それらは単なる日常性だけではなく、気品をまとった日本的な様式を感じさせてくれました。京都のやまほんさんには、なかなか伺うことが出来ませんでしたが、今回ようやくこのような機会をもてました。


川合 優 木工 展
2013年11月20日(水)〜12月8日(日) 会期中無休
11:00 〜 18:30
うつわ京都やまほん(京都・五条) ホームページ

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by sora_hikari | 2013-11-22 17:24 | 見て歩き

光悦 展 @ 五島美術館

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上野毛の五島美術館で開催されている「光悦 桃山の古典」に行ってきました。本阿弥光悦は、書、陶芸、漆芸など、江戸初期のマルチなアーチスト。黒楽や赤楽は、作為的なれど、さすがの上手さです。それは古典ではあるけれど、何百年の時間を感じさせない現代性があります。書の展示も充実しており、こちらも個々に素晴らしい作品です。普段は静かな五島美術館が混雑していて光悦の人気を感じました。今、五島美術館の「光悦」展、根津美術館の「井戸茶碗」展、三井記念美術館の「桃山の名陶」展の3つの企画展を「茶陶三昧三館巡り」として合同キャンペーン割引も行われています。深まる秋に、茶の湯の器に存分に触れてみては如何でしょうか。


光悦  ~桃山の古典~
2013年10月26日~12月1日
五島美術館 (東京・上野毛) ホームページ

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by sora_hikari | 2013-11-16 22:51 | 見て歩き

井戸茶碗 @ 根津美術館

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南青山の根津美術館で開催されている「井戸茶碗」展に行ってきました。16世紀頃に朝鮮で作られた器。高麗茶碗と呼ばれる一群の代表的な作風です。この井戸茶碗は、どこの窯で何用に作られたのかは未だに判然としませんが、近年の書籍ではそれは祭器であったとする説もあるようです。しかし、従来の認識としては、無名の陶工が日常の器として作った雑器だったという方が強いでしょうか。茶の湯の世界では、井戸茶碗は特別に賞玩され、珍重されてきました。桃山以前の足利では唐物と呼ばれる中国渡来の天目や青磁に重きが置かれましたが、やがて侘び茶の流れとともに、高麗茶碗が茶会記に多く登場するようになります。茶の世界の権威を嫌った民藝の祖・柳宗悦は、楽茶碗の作為を批判しながらも、このに井戸茶碗に宿る他力の美への見立ての眼力を心から称賛しています。曜変天目茶碗が国宝とされるのは分かり易い。何故ならその妖艶な煌めきは誰にでも目で分かるから。一方の喜左衛門井戸が国宝とされるのは、本来なら分かりづらい美的評価だと思います。いまではあまりに茶の世界で認められている存在であるが故に、何をと思うかもしれません。逆説的な評価ですが、まさにこの変形して染みの出来た不出来な造形を、美しいとすることこそ、日本の侘びという美の認識の凄さだと理解しています。この枯れたような儚さと、滲みでるような色、微妙に変化する釉調に感情移入してしまうことが、井戸茶碗の魅力です。それは日本人の自然を愛でる感覚や清貧を徳とする精神性と繋がっているのかもしれません。前段が長くなりましたが、個人的にも思い入れの強い井戸茶碗の名品を一堂に集めた今回の展示会は、心から待ち遠しく思っていました。全数70点。大井戸、小井戸、青井戸がずらり。図録や写真でしか見たことのなかった名物が隣同士に並んだ様は、なんとも贅沢なことです。ひとつひとつの前に立ち、上から見込みを眺め、横から姿を見つめ、後ろにも回り込んで、というように何とか目に焼き付けようとしてしまいます。ふと周りを見ると同じような方が幾人も見受けられます。やはり井戸茶碗には特別の想いがある方が多いのだなと思える景色です。惜しむらくは、展示の照明が上方からの為、横の様子がやや薄暗いこと、そして高台の写真が添えられていない事は残念に思いました。しかし、それを遥かに超える程の内容の充実ぶりでした。時間があればまた訪れたい展示会です。


井戸茶碗  ~戦国武将が憧れたうつわ~
2013年11月2日~12月15日
10:00~17:00
月曜休館 
入場料:一般1200円
根津美術館 (東京・南青山) ホームページ

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by sora_hikari | 2013-11-16 00:55 | 見て歩き

森岡成好 展 @器スタジオTRY

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中落合の器スタジオTRYで開催されている森岡成好(もりおか・しげよし)さんの個展に行ってきました。森岡さんは和歌山県で主に南蛮焼締めの仕事をされています。その地に築窯されてから、今年が40年目。一貫して力強い器づくりをされています。素材となる土の知識の深さ、造りの豪快さ、薪窯の実績の多さ、いや、そういう事よりも、毎日毎日愚直に作り続ける姿は、多くの若い作家の目標にもなっています。「生きざま」と書くと、少々時代がかってしまうかもしれませんが、森岡さんのやってこられた実績を見ると相応しいように思います。今回の展示会では、たくさんの中から選び抜かれた良い器が並んでいました。南蛮焼締めはもちろんのこと、灰を被ったパナリ、黒々とした鬼の腕、長石釉の碗など見応えのある器ばかりです。今回、森岡さんの器をずっと見続けているお客様が記録した過去のDM、雑誌の切り抜きなどのファイルを見せて頂くことができました。若い頃の野人のような風貌は、今にも通じます。そして時流に囚われない奔放でいて滋味深い器の在り様も繋がっています。貴重な展示会を見せて頂くことができました。明日(11/16)の午後3時から、料理家つむぎやさんによるおつまみ付きのパーティーが開催されます。森岡さんもいらっしゃるので参加されてはどうでしょうか。


森岡成好 展
2013年11月15日(金)~23日(土)
11:00~18:00 (最終日は17:00迄)
器スタジオTRY ホームページ

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by sora_hikari | 2013-11-15 23:47 | 見て歩き

尾形アツシ 陶展 @ 桃居

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西麻布の桃居で開催されている尾形アツシさんの個展に行ってきました。尾形さんは奈良県で制作されています。近年は薪窯の仕事に取り組まれいます。尾形さんの器は土もの。ざっくりとした造りと焼きの変化が見所の味わいのある器が真骨頂です。今回の個展では灰釉、粉引、刷毛目など従来の作風を踏襲しながらも、今回だけの仕上がりの器になっています。同じ方法でも毎年、毎回の表情です。それが土や焼きの自然性を多く活かした器の特徴です。多くの展示品の中から、ぐっと心に迫るものがあるか、そんな出会いの楽しみが尾形さんの器展に通う喜びです。


尾形アツシ 陶展
2013年11月15日(金)~19日(火)
11:00~19:00
桃居 (東京・西麻布) ホームページ

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by sora_hikari | 2013-11-15 23:13 | 見て歩き

Calender @ R

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西麻布のRで開催されているCalender(カレンダー)展にいってきました。これは喫茶Rの主催するカレンダー展。ご店主の滝本さんの選んだデザイナーのオリジナルカレンダーが展示販売されています。参加しているのは、山口信博さん、末永史尚さん、石田智之さん、鎌田充浩さん、そぼろさん、田島嗣土さん、矢原由布子さん、山元かえさんです。それぞれの個性のあるカレンダーが、お店の壁に貼られていて楽しい雰囲気です。来年に向けて、普通のお店では手に入らないカレンダー。1年を通して使うものですから、自分のお気に入りを探すのも良いでしょう。西麻布周辺では、いろいろな器の展示会が一斉に行われています。その道すがら立ち寄るのも楽しいと思います。


Calender
2013年11月15日(金)~20日(水) 会期中無休
12:00~20:00
R (東京・西麻布) ホームページ
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by sora_hikari | 2013-11-15 22:57 | 見て歩き

堀仁憲 展 @ うつわ楓

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南青山のうつわ楓で開催されている堀仁憲(ほり・かずのり)さんの個展に行ってきました。楓さんで何度も展示会をしていますが、東京から岡山に引っ越ししてからは初めてになるそうです。今回の個展では、堀さんらしい作風のバランスのとれた内容でした。白磁、白磁鎬、白磁染付、黄三島などの従来作に加え、白地鉄絵の新作を見ることができました。堀さんのポット、醤油差し、茶杯など、きりっとした器の点数も充実しており楽しめる内容でした。


堀仁憲 展
2013年11月15日(金)~20日(水)
12:00~19:00(最終日は17:00迄)
うつわ楓(東京・南青山) ホームページ

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by sora_hikari | 2013-11-15 22:31 | 見て歩き

村田森 陶展 @ Kaikai Kiki Gallery

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元麻布のカイカイキキ・ギャラリーで開催されている村田森(むらた・しん)さんの個展に行ってきました。ここは、現代アーチスト・村上隆さんの運営するギャラリーです。周辺には大使館も多いエリアにあるビルの地下1階。個人の陶芸展を行うには贅沢なほどの広い空間です。そこにずらりと並んだ村田森さんの器。ぐい呑みから大きな壺まで、ざっと1000点近くはあるでしょうか。今回の展示品は、夏場に韓国の務安で焼かれた焼締や粉青(粉引・刷毛目)と、地元・京都に新たに作った薪窯の器(鉄絵、粉青、藁灰等)で構成されています。村田さんが従来より作られている染付は今回は封印され、朝鮮ベースの土ものが中心です。それらは、ひたすら作り続けることに専念して、自分の意識を越えて手から生まれた器を感じさせます。全体的には、土ものらしく素朴。しかし個々に宿る美。ひとつひとつの表情。それは見る側、選ぶ側に委ねられた余白の美しさでもあります。今回の展示品を見ていると、造形的に語る以前に、「作りたい」という強い意志、いや何かに突き動かされている「業(ごう)」のようなものを感じます。半泥子の窯があった務安という土地。運命に導かれるような現地の人との交流。そして村上隆さんとの出会い。この展示会は総体として、いくつもの因子がこの場で結実したひとつのインスタレーションのようでもあります。なかなかない展示の機会に立ち会え、あらためて村田さんの器の魅力を知ることが出来ました。

この展示会の様子は、カイカイキキのホームページにも詳しく掲載されています。
展示場の様子
展示作品リスト
村田さんのインタビュー(youtube)
村上隆さんの言葉
本展の図録


村田森 陶展 「高麗への想い。務安からのはじまり」
2013年11月1日~23日 (※日曜・月曜・祝日は休み)
11:00~19:00
Kaikai Kiki Gallery(東京・元麻布) ホームページ

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by sora_hikari | 2013-11-14 00:55 | 見て歩き

中西洋人 展 @ DEES HALL

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南青山のDEES HALLで開催されている中西洋人さんの個展に行ってきました。中西さんは、木工の作家。朽木をろくろ挽きしたり、刳ったりした壺状の花入れを主に作っています。一般的な木工作品では使用しない朽ちた部分や、虫食いの部分を選んで素材とします。その姿は、土器のような形状をしています。回転体として作られたその壺は、一部を失ったまま、次の欠片と繋がりながら、ひとつのまとまった造形を保っています。それは欠けた部分を見る人の意識によって補完することで、壺という形を成しています。いわば見る側が、その壺に自分の意識を投影することで完成するような感覚です。自然に枯れて風化した木の表情が、時間の経過を止めて中西さんの手によって再生されます。これらの壺に、坂村岳志さんによって、近くの青山墓地で育った草花が入れられています。一度時間を止めた枯れ木に再び生命が与えられた姿には、静かな感動が沸き起こってきます。今回がDEES HALLで3回目となるお二人による展示。益々、深みを増した世界です。


中西洋人 展  (挿花・坂村岳志)
2013年11月12日(火)~19日(火)
12:00~20:00 ※日曜及び最終日は18:00終了
DEES HALL ホームページ

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by sora_hikari | 2013-11-13 23:54 | 見て歩き

光藤佐 展 @ 日々

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銀座の日々(にちにち)で開催された光藤佐(みつふじ・たすく)さんの個展に行ってきました。光藤さんは、兵庫県朝来市で製作しています。光藤さんの器の基本となるのは、古い朝鮮の作風です。粉引、黒釉、鉄絵、灰釉など土ものを中心に作られています。今回の個展では、地元で掘った粘土を使い、穴窯で焼いた刷毛目の器が多く展示されていました。従来の繊細な造りに比して、ざっくりとした粗い感じの仕上がりです。手をかける事を極力減らし、土の性質に合わせてろくろの勢いを活かした野趣溢れる刷毛目の仕事でした。また、引き出し黒や志野などの桃山茶陶を意識した筒茶碗も見ることが出来ました。年齢的にも実力のある、器の勘所の巧さを感じる個展でした。


光藤佐 展
2013年11月8日~13日
日々(東京・銀座) ホームページ

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by sora_hikari | 2013-11-13 23:17 | 見て歩き