裸形のデザイン @ CLASKA

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目黒のデザインホテルCLASKAの3階にあるGallery & Shop "DO" で開催されている「裸形のデザイン」展へ行ってきました。サブタイトルになっている「O氏のアルミニューム日用品コレクション」とは、プロダクトデザイナーの大西静二(O氏)さんが長年集めてきたアルミの古道具で、今回はその展示&販売会になっています。大西さんは、業務用トラックや産業用作業車などのハードな用途の工業製品をデザインするお仕事の傍ら、アルミの古道具や骨董品を蒐集される方として知られた方なのだそうです。今回展示されているアルミは、表面をアルマイト加工した現在の綺麗なアルミではなく、戦前~戦後にかけて作られた表層無しのいわば「裸」のアルミの日用品の数々です。当時アルミは軍需用途で使われた後、戦後の物資不足を補うために日常生活の道具として再加工されたのだそうです。粗製の量産品が多いようですが、それがかえって作為を表に出し過ぎない「素な存在」の魅力を高めているように思います。そんな時代のアルミは、幅広い用具に使われていて、こんなものまであったのかと思う品々も見ることができます。食器類はさることながら、乳母車、ミシン、団扇、掃除機、パイプ、子供のおもちゃ、マッサージ器など珍しい使われ方のものもあります。また、板状のアルミを曲げたり型押しで作られる薄いアルミの用具や、鋳込んで固めたアルミダイキャストの用具など成形方法の違いによって印象の違う姿を感じるのも面白いです。アルミという素材は、独特の魅力があります。それはエッジの丸みから生まれるぬめり感、光を鈍く拡散させて反射するマット感など素材から感じるもの、そして剥き出しの機能、道具の持つハード感などの役割から感じるものなどです。そこには、簡素と密度、素朴と理知、軽薄と重厚など使用のされ方で相反する姿を見せるアルミ独特の感触にそそられるものがあるように思います。今回の展示では、そんなアルミ用品の数々に加えて、大西さんが集めてきた他の古いものも同時に陳列されています。そこには肩書き付きの骨董ではなく、ご自身の眼で選ばれた種々の品物が並び今回の企画に変化を加えています。またこの展示会の実現にあたっては、petit culの澄敬一さんが会場構成を行ったり、DMデザインをグラフィックデザイナーの山口信博さんがされたりと、企画を支える方の魅力も背景にあるようです。


裸形のデザイン
~O氏のアルミニューム日用品コレクション~
2009年7月17日(金)~8月16日(日)
11:00~19:00
CLASKA 3F Gallery & Shop "DO" (東京・目黒) ホームページ

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※9月には、このアルミの品々を取り上げた本がラトルズ出版から発売されるそうです。

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[書籍サンプルの展示]


by sora_hikari | 2009-07-18 05:51 | 澄敬一さん

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