全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN

全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_546172.jpg全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5462621.jpg
全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5464790.jpg全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5473699.jpg
全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5475728.jpg全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_548871.jpg
全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5485258.jpg全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5511853.jpg
全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_6513690.jpg全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_652236.jpg
全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_552119.jpg全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5523031.jpg
全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5523722.jpg全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5525683.jpg
全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5535280.jpg全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5542187.jpg
全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5543610.jpg全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5545138.jpg
全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5561060.jpg全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_5582650.jpg

山梨県増穂町のギャラリーHANで開催されている全日根(チョン・イルグン)さんの個展へ行ってきました。全さんは三重県一志町で制作されています。展示されていたものは、古い韓国の時代をベースにした陶俑や食器、香合、陶硯、水滴、蓋物などです。陶俑(とうよう)は、昔、韓国で副葬品として作られた木偶を参考にしたもので、李氏朝鮮時代の仮面劇の様子や騎馬像などをモチーフに、全さん独自の技法で陶土に彩色した人形です。全さんの作る陶人形は、中国の兵馬俑のような威風堂々とした武人よりも、市井に暮らした人の姿や踊りなど表していて民衆の心の奥にある慈愛を捉えているように思えました。また、器の方は、土ものの柔かいものが多く、刷毛目、粉引、三島手などの作風や、韓国の民画のような絵が描かれたものなどがありました。李朝時代の器に基づくものが多いようですが、いわゆる写しの李朝ものとは違い、全さんの独自の表現になった器のように思いました。全さんは、1947年に京都で生まれ育った在日二世なのだそうです。元は絵を描くことが好きで、その後陶芸をほぼ独学で学ばれたそうです。自分が育った国と祖先が暮らした国。2つの祖国のルーツを基にした意識が作品の根底にあるように思いました。個展が開催されているこのギャラリーは、南アルプスに近い山間の古い養蚕農家をこつこつと改装して作られたギャラリーです。広い敷地には、韓国の生活で使われたオンギと呼ばれる古い甕(かめ)がずらりと置かれています。オーナーの関さんご夫妻は韓国の古い工芸品に魅せられ、その良い文化を伝えて行きたいと思っておられるそうです。全さんの作る人形や器と、このギャラリーにある共通の古い韓国の民衆の暮らしへの思いが相互にクロスした個展だったように思います。


全日根 陶俑展
2009年7月1日(水)~7月10日(金) 会期中無休
11:00~17:00
ギャラリーHAN 
山梨県南巨摩郡増穂町平林2397 地図
0556-22-6759
※毎月1日~10日のみオープン(1~3月の冬季は休業)

全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_6324562.jpg



※季刊誌「銀花」の156号に全日根さんの陶俑が紹介されています。

全日根さんの個展 @ ギャラリーHAN_d0087761_634248.jpg
2008年11月25日発売 / 文化出版局


by sora_hikari | 2009-07-07 06:53 | 全日根さん

<< 富山孝一さんの木地盆 吉田次朗さんのオブジェ >>