伊藤環さんの碗と鉢

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神楽坂 ラ・ロンダジル 2009年2月

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元麻布 さる山 2009年2月

伊藤環さんのうつわ2点です。上の碗は、唐津の土で作ったものです。はじめて拝見しました。唐津といえば、もっとざっくりとした土味のある器をイメージしますが、伊藤さんの手になると、薄造りでシャープなラインです。とんぼもあてずに、どんどんろくろを引いたとおっしゃっていましたが、それでもきちんと整った形になるのが、伊藤さんらしいなと思います。下の鉢は、さる山さんの企画展「うつすことから」で作られた枯淡釉の鉢です。緩やかに立ち上がる鏡から見込みのラインの流れが綺麗です。原形になったシリアの鉢は、もっと分厚くしっかりした造りでしたが、こちらも伊藤さんらしい繊細なラインに引き直されています。古典を探りながら、自分の形に置き換えていく。おもしろい試みだと思います。

by sora_hikari | 2009-02-23 23:40 | 伊藤環さん

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