hommage @ feel art zero

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「辻徹さん -透明なはずの水が時折、澱んだようにさざ波立ち-」
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「前川秀樹さん -コーネル-」
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「猿山修さん -静謐 五感の悦-」
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「井藤昌志さん -グレングールド-]
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名古屋の桜通り沿いにあるギャラリーfeel art zeroで開催されているhommage(オマージュ)展へ行ってきました。これは写真家・辻徹さん、美術家・前川秀樹さん、デザイナー・猿山修さん、木工作家・井藤昌志さんの4人が共同で「hommage=敬愛するもの」という企画テーマで展示を行うものです。個々の作家のhommageするものには、それぞれに解釈された表題が付けられています。1)辻さんは「透明なはずの水が~」というやや詩的な言葉を選ばれていますが、それは森羅万象が見せる儚い美しさへの思いのようです。独特の視点で捉えた静物・風景・室内を繊細で儚げな写真にし、薄い紙へプリントすることで表現されています。2)前川さんは、「コーネル」というシュールレアリスムのコラージュボックスアートの作家への思いを基に、前川さんの意図と作る過程で生まれる邂逅を箱の中に納めたアートの小宇宙作品を展示されています。3)猿山修さんは、「静謐 五感の悦」という具象的な対象物ではなく、自らに影響もたらす感覚の世界をテーマにして、その目に見えないエッセンスを形にした器・照明・家具・音楽などミニマルな具象物として披露しています。4)井藤昌志さんは、「グレングールド」という熱狂的な信者をもつピアニストをイメージした椅子や、宮沢賢治の銀河/石炭袋を解釈した椅子などを展示しています。個々のテーマの捉え方は異なりますが、お互いが憧れをもつ少年の気持ちをhommageという企画で括ったユニークな展示会です。それぞれの作家が個展を開催しても良い方々ですが、お互いの既存の作品を持ち寄ったグループ展ではなく、この企画に惚れてオリジナルに取り組んでいる様子が伝わってきます。名古屋まで展示を見に行ったのには、個々の作品への興味もさることながら、この企画の視点や意味合いを肌で感じてみたかったというのが本心でしょうか。当ギャラリーのオーナーは正木なおさん。それぞれ独自の世界観を持つ作家さんをひとつの企画により、新たに生まれる何かを実現されたかったようです。美術も工芸も境界なく、今出会えるアートを扱いたいとおっしゃいます。美術館の鑑賞物は個人では手にできないけれど、現世の作家による表現物はだれもが手にすることができる魅力があると思うようです。企画だけではない、作家だけではない、ギャラリーという場だけではない、それを見たり手にするゲストがいて初めて作品の存在意義が成立するのではないかというお考えがあるようです。丁寧に立てられた企画展。これからもどんな試みがここから生まれるのか注目してみたいと思いました。


「hommage(オマージュ)」
・辻徹(写真家)
・前川秀樹(美術家)
・猿山修(デザイナー)
・井藤昌志(木工作家)

2008年12月13日(土)~28日(日) ※火曜休
12時~18時
gallery feel art zero (名古屋市・東区葵) ホームページ

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このfeel art zeroが入居している三光ビル。上下8車線の大きな通り沿いにあります。上層階にもユニークなお店が入居しています。オーナーの方はそれぞれ別の方ですが、新しい文化という点で繋がっているように思います。
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2階 「 22 」 (トゥエンティートゥ) ※HP
12:00-20:00/定休火曜
052-932-2090
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世界を旅するをコンセプトにしたセレクトショップ。今回はSELF esteemという12月29日までの企画で、安藤明子さん、mon Sakata、ヨーガンレールなどの衣服を展示していました。その他には海外で選んだ商品、古い写真集、作家ものの陶器・オブジェなど品質の高いものが並んでいます。

3階 「 3+ 」 (トロワプリュス)HP
12:00-19:00/定休火曜・第3水曜
052-937-3223
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アンティーク・ブロカントとカフェ。パリ、イギリス、アメリカなどから仕入れた古物が並びます。店内の奥はカフェになっていて古家具に腰掛けて落ち着いた時間が過ごせます。

4階 「 A 」 (エイ) ※HP(まだ完成してないようです)
12:00-20:00/定休・火曜
052-932-8500
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11月29日オープンしたばかりの服飾のお店。アントワープを中心にした古着が扱われています。


by sora_hikari | 2008-12-23 22:42 | 見て歩き

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