小野寺あき さんの個展

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恵比寿の知器さんで開催されている小野寺あきさんの個展へ行ってきました。神奈川県の藤野で制作されています。個展にお伺いするのは今回で2回目になります。前回展示されていたのは、有機的な形状の磨き込まれたオブジェが中心だったのですが、今回は土の荒々しさを残した土器のオブジェが新たに展示されていました。古墳から掘り出されてきたような土の塊。野焼された土器が溶けてくっついたような姿のものや、中東の古い動物形の土器のようなものが展示されています。この土はお住いの裏山から掘ってきたものを使っているそうです。決して陶芸向きの土ではないと思うのですが、むしろそういう扱いづらく、自分の生活圏にある土だからこそ、焼き上げた時の思い入れは尚一層深まるのではないかと思います。かつて土師器の遺跡発掘やホンジュラスでの陶芸指導の経験が、プリミティブな土への憧憬に繋がっているようです。土の脆さと強さ。焼成を経ることで引きだされる神秘性。そんな土の持つ根源的な力が小野寺さんの作品からは伝わってきます。昨年の磨き込まれたオブジェは今回の新作と全く違った表情のように見えますが、実はそれは古墳時代の勾玉(まがたま)のような質感をしており、古代の人が土に込めた思いを表現するという文脈で、ふたつの作品は繋がっているように思いました。小野寺さんの作りだす造形によって、土の美しさの2面性を感じられる作品の数々でした。

※会場内に掲示されていた小野寺さんの個展に向けた言葉の抜粋です

(前略)
私が表現したい事は、生と死を繰り返し続いてゆく生命のあたたかい流れです。
それは泥の海のようで、かつて自分もそこから生まれ、やがて還ってゆく場所だと想像します。

柔らかな土を触っていると、幾万の有機物が堆積した末の物質である土に、生命の深い闇が凝縮していることを感じ、泥の海の中で全てと溶け合っていた感覚が自分の奥に目覚め、体を通りすぎてゆきます。

そうして、この世界に一粒の物質として顕れたものが、私にとっての作品であるように思います。

(後略)


小野寺あき -環-
2008年6月6日(金)-6月13日(金) ※6月9日(月)は休
13:00-19:00
ギャラリー知器
東京都渋谷区恵比寿南1丁目9−10TDビル2階 (地図

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※小野寺さんの工房の様子が、雑誌「日々」12号で紹介されています
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by sora_hikari | 2008-06-07 07:00 | 小野寺あきさん

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