さかいあつし さんの匙とお玉


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南青山 うつわ楓 2008年5月

東京国立市で制作されている、さかいあつしさんの匙とお玉です。匙はウォルナット+栗で、お玉は銀杏+桜を使っており、それぞれ拭き漆が施されています。匙はさかいさんの代表作ですが、この匙は「実から出た匙」と名づけられていています。掬う部分と柄の部分が別々の木でジョイントされていて、その留め方の様子が、縞のシャツのボタンを留めたように見えかわいらしいです。作り込み過ぎないゆるさが、かえって木の温かみを残し手に馴染んでくれます。柄の部分に端材を使うことで、揃い過ぎない自然な形づくりをされているそうです。元々は会社勤めをしていて、木工の知識もないまま退職し、その後、ほぼ独学で木工作家になられたそうです。はじめた当初は、ギターづくりをしたり、お知り合いの表札づくりなどをしていたそうです。現在、さかいさんは国立の古い木造アパートを改装して工房とお店をやっておられます。製作に使う機械もごく基本的なものだけで、人とはちょっと違った使い方をしているそうです。技術を極めていくというよりも、自分の作りたい木の作品のイメージがきっと頭にあって、それを自分なりの技術で削り出しているように思います。多くを望まず、自分の身の丈にあった範囲でのものづくり。匙からはじめた木の食器づくりにも、そんな謙虚でひたむきなさかいさんのお人柄が表れているように思います。

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by sora_hikari | 2008-05-29 18:50 | さかいあつし さん

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