「安永正臣展 オリエントの記憶」 開催のお知らせ

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1/27(土)から2/4(日)に開催する「安永正臣展 オリエントの記憶」のご案内です。

例えばエジプトで発掘された古代ガラス。例えば海辺の波に洗われた動物の骨片。かつて意味をもった実体が、風化して新たな存在に変容される。終わっているが未だに続いている感覚。そこに漂うのは魂の抜けてしまった寂寥感だろうか。

焼き物の歴史を辿っていくと、中国と中近東を発祥とする大きな2つの核に繋がる。日本の焼き物の歴史は紛れもなく中国の系譜にあるが、安永正臣の造形は古代オリエントの発掘品を彷彿させる。

陶芸という形式を取りながらも、使う素材は釉薬やガラスに近い。それを手捻りで成形し、カオリンの原土を入れた匣鉢(さや)に埋めて焼成する。焼き上がった物体を掘り出すのは、さながら発掘作業のようだ。性質的に焼き物とガラスの中間に位置するもの。しかし直接手によって成形される点において陶芸の行為である。窯業という底流で繋がっているが、あくまで技法の選択でしかない。追い求めるのは焼かれた結果、生み出される物体の儚さである。虚ろな美。それは遥か昔の記憶の延長線上で現在と接続される。

大阪生れ。大学時代に走泥社の星野暁氏に学び陶芸に出会う。以来、釉薬を素材に使った焼き物を手掛けている。三重県伊賀市の作業場で、この冬、製作に没頭した。その成果を確かめて頂きたい。店主

プロフィール
1982年 大阪府生まれ
2006年 大阪産業大学大学院環境デザイン専攻修了
2007年 三重県伊賀市にて独立
2011年 薪窯築窯
2018年 現在 三重県伊賀市にて製作


安永正臣展 オリエントの記憶
2018年1月27日(土)~2月4日(土) 会期中無休
営業時間 11時~18時 
作家在廊日 1月27日・28日
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

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by sora_hikari | 2018-01-22 18:15 | 安永正臣 展

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