「五十嵐裕貴 木工展 朽ち黒」 8日目

d0087761_17455859.jpg

五十嵐裕貴 木工展 朽ち黒」の8日目。会期は明日6/18(日)で終了致します。

割れや欠けを含む黒い器。生活に寄り添う木工品とその様相は異なります。調和よりも美意識の優先。作家として、いや時代としての孤独感も伴います。

五十嵐さんのような世代に見る「新耽美主義」とも言える新しい感覚の作り手や伝え手(古物商等)が現れています。ひと頃の生活工芸的な親和性よりも、より個人主義的、情念的、退廃的な精神性。アンダーな写真や黒い陰の印象からフィルム・ノワールのような映画にも重なります。

伝統、古典、技術など工芸が継承してきた文脈とも断絶した独善性。俯瞰してみれば将来への閉塞感が生み出した新たな拠り所でもあるのかもしれません。それをSNSなどの時間、距離、権威、世代を超えたコミュニケーション手段が後押ししているように思えます。

この不可解な出来事に、年齢を重ねた側から見れば、眉間に皺が寄ることもありますが、道徳を振りかざすことなく、時代の鼓動に共振してみることも必要だと思うのです。


五十嵐裕貴 木工展 ~朽ち黒~
2017年6月10日(土)~18日(日)会期中無休
ギャラリーうつわノート(埼玉県川越市) 地図

d0087761_2573024.jpgd0087761_2574345.jpg
 画像クリックで拡大

五十嵐裕貴プロフィール
1984年 千葉県茂原市生まれ
2008年 東京の職業訓練校にて木工を学ぶ
2009年 岐阜県の家具メーカにて家具を作る
2010年 埼玉県川口市の家具工場にて家具を作る
2010年 埼玉県川口市にて独立
2014年 長野県南牧村に移住し、工房を構える
2017年 現在、同地にて製作


by sora_hikari | 2017-06-17 18:00 | 五十嵐裕貴2017

<< 「五十嵐裕貴 木工展 朽ち黒」... 「五十嵐裕貴 木工展 朽ち黒」... >>