「大治将典展 手工業のうつわ」 終了しました

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1月19日より開催して参りました「大治将典展 手工業のうつわ」は本日29日をもちまして終了いたしました。寒い時期にも係わらず、多くの皆様にお越し頂き、心より御礼申し上げます。本展を通じて強く感じたのは、大治さんを取り巻く人の輪です。大治さんの知人はもちろん、はじめての方もその人柄に魅せられる方が多かったように思います。大治さんは、自分の経験や考えを快くシェアする度量があります。若いデザイナーにもどんどん同じような仕事をやって欲しいと願っています。そんな姿勢が大治さんとフランクに接する魅力になるのだと思います。大学を卒業し、建築事務所に勤めた後、地元広島で友人と一緒にグラフィックデザイン事務所を立ち上げました。平面の仕事の傍ら、試作したノートやメモ帳の立体物が面白くなり、プロダクトデザインを本格的にやりたいと思いはじめました。そして軌道に乗り始めた事務所を離れ東京に出て行くことを決心します。しかし東京に具体的な仕事があった訳ではありません。専門的なプロダクトデザインのスキルもないまま上京した後は、手探りの状態が続き、ほぼ収入もなく時間が過ぎていきます。そのうちに、人からの紹介でいくつかの仕事が繋がりはじめます。そのきっかけを作ってくれたのは、つくし文具店など様々な活動で知られる萩原修さん、そしてクラフトバイヤーの日野明子さんとの出会いでした。その他にも大治さんの置かれた状況を心配して多くの人が仕事を紹介してました。はじめはわずかな仕事でしたが、やがて人から人へと繋がっていきました。そんな人から受けた恩恵があるからこそ、人の縁を大切にしようと考えています。今もお仕事で付き合うメーカーとは、家族のような関係です。デザインもモノづくりも一緒になって考えること。人がまずありきの姿勢が、大治さんのデザインには一貫しています。そして何より、大治さんを一番助けてくれたのは、ゼロ歳児を抱えたまま東京に一緒に付いてきて、食えない時代に生活を支えた奥様に他なりません。人に感謝を受け渡していくことが、大治さんの大切なデザインです。


※1月30日(水)、31日(木)は定休日です。2月1日(金)からは常設展示となります。 
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by sora_hikari | 2013-01-29 19:07 | 大治将典さん

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