野口悦士展 ~種子島より~ 工房

5月12日(土)より始まる「野口悦士展 ~種子島より~」。写真は野口さんの工房の様子です。種子島は鹿児島港から高速船で1時間半程の距離にあります。人口は3万人、最高地点が282mの平坦な地形です。隣の屋久島の1936mに比べ対照的な島の風景です。縄文時代の土器の発掘はありますが、焼き物の歴史では、江戸初期から明治時代まで続いた熊野焼(よきのやき)という窯跡を見ることができます。その途絶えた窯を惜しみ、陶芸家・小山冨士夫氏の意向で、唐津の中里隆さんがこの地に昭和46年に窯を復興したのが、現在の「種子島焼」に繋がります。茶陶の世界では南蛮焼と言われる沖縄から東南アジアまで幅広く、広義に南方系の焼き物を表しますが、種子島焼はそのルーツと繋がる南洋の器らしい大らかさを感じます。野口さんは、この伝統を踏まえた器づくりと同時に、独自にこの地で出来る自分の世界観をもった器を作っています。窯場はかつての活気を思わせる広さがありますが、現在は野口さんおひとりでこの窯場を守っています。大地と空と繋がる器が生まれるのは、まさにこの海と緑に囲まれた環境だからこそと納得できます。

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野口悦士 展  種子島より
2012年5月12日(土)~22日(火) 会期中無休
11:00~18:00
ギャラリーうつわノート (埼玉県川越市) 地図
作家在廊日:5月12日(土)、13日(日)

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by sora_hikari | 2012-05-10 02:03 | 野口悦士2012

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