KATAGAMI Style @ 三菱一号館美術館

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丸の内の三菱一号美術館で開催れている「KATAGAMI Style  世界が恋した日本のデザイン」展に行ってきました。これは江戸時代に着物の柄に使われた型紙のデザインを軸に、それが世界にどのような影響を与えたのかを俯瞰した展覧会です。日本の浮世絵が印象派の画家などに与えた影響は広く知られていますが、本展は同時期に欧米に渡った型紙というもうひとつのジャポニスムにスポットを当てたのがユニークな点です。第一章では、日本の型紙と着物の展示、それ以降は、第二章:イギリスやアメリカ(アーツアンドクラフツ運動)、第三章:フランスやベルギー(アールヌーボー)、第四章:ドイツ・オーストリア、オランダ(ユーゲントシュティール)など各国の様式と日本の型紙デザインとの関連づけの展示となっています。着物の型紙と言えば、伊勢型紙()を代表とする柿渋で固めた紙に、極小のドットや線を切り込んだ繊細なデザインを思い浮かべます。本展では、それら江戸時代に作られた日本独自のリズミカルに平面構成された美しいパターンの型紙をいくつも見ることができます。それらが19世紀後半になって、欧米に持ちだされ各国の美術運動やデザイン様式に影響を与えた様子を、実際の当時の展示品に照らし合わされながら会場を見て廻ることができます。とてもメジャーな世界の様式にもたらした型紙の数々の意匠の片りんを見ると、あらためて日本の優れたデザイン性を認識することができます。また、型紙そのものの美しさも格別です。柿渋の濃い茶をベースに、切り抜かれた細やかなパターンは、絵画的にも美しいものです。会場には、その型紙を製作する工程を紹介する映像も上映されており、大変興味深く見ました。職人の手仕事が作りだした技が、美として昇華した様を体験できる展覧会です。


KATAGAMI Style  世界が恋した日本のデザイン
2012年4月6日(金)~5月27日(日)
10:00~18:00 火・土・日・祝日
10:00~20:00 水・木・金
月曜休館
三菱一号館美術館 (東京・丸の内) ホームページ

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by sora_hikari | 2012-04-11 22:22 | 見て歩き

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