うつわノート展 @ ギャラリー うつわノート

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埼玉県川越のギャラリー うつわノートで「うつわノート展」を開催しております。約5年に渡って見て廻った過程で集まった器の展示会です。それらは収集品というよりも、好きな本を読んでいくうちに書棚に並んだ蔵書のような感覚に近いと思います。器に対する評価は個々の経験からくる相対的な価値の上で成り立つものだと思います。故にこれが絶対ということはないと思いますが、マーケット上で同様の評価を求める場合は、やはりその時代ごとの文脈に添った価値が求められるように思います。それは歴史が培ってきた美の基準であったり、またはそれに反発するベクトルだったり、その時代ごとの生活の価値観と複雑に絡み合ったスパイラルな線上にあるように思います。ここに並んだ器は、稀少性や投機的な価値を求めたり、耽美な世界を追求したものではありません。どれもが生活の軸上に置いた器を扱うお店やギャラリー、そしてクラフト展等で作り手の方々から入手したものになります。それらは、現在の市場経済を通過したという点から見れば、この時代の器の価値基準のいち断面を見せているかもしれません。俯瞰してそれらを見渡せば、一定のトーンがあるように思います。それは自己を前面に押し出す自我よりも、それぞれの作り手が内面に向けた自己の発露という、静かな振幅に感じるほのかな彩りです。それは器という存在が、使う人を対象にし、用途を持つという制約があるからこそ生み出される美しさだと思います。今回、日本が経験したこの災害によって、これからより生活の本質的なことの大切さ、根っこの問い掛けがされていくだろうと思います。そういう状況下、表層的な消費よりも、もっと実感のある消費や生活への希求が高まるように思います。そういう「気づき」と繋がった手仕事の歴史がいま確実に動きはじめているような気がします。

by sora_hikari | 2011-04-30 22:15 | おしらせ

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