古陶の譜 中世のやきもの @ MIHO MUSEUM

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滋賀県の信楽町にあるMIHO MUSEUMで開催されている「古陶の譜 中世のやきもの」展に行ってきました。これは日本の古いやきものを展示する内容です。六古窯をはじめ、その周辺で作られた壺・甕(かめ)・瓶子などの優品170点を見ることができます。六古窯とは東洋陶磁史研究で知られる小山冨士夫氏による命名ですが、古来から現代まで続く瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前・越前の陶芸産地を指しています。本展では、その代表地に加え、渥美・珠洲・猿投などその周辺のやきものも取り上げられています。展示品は12~14世紀頃のものが中心になっており、甕・壷などの食糧や水の保存などに使われた生活用具をはじめ、経文容器、祭器、酒器などの宗教や神事に関わる器も並んでいます。中国やきものの歴史から見れば、中世の日本のやきもの技術は遠く及ばないかもしれませんが、生活の中で使われてきたやきものに美しさを見出す日本的な美意識は、この時代のやきものに象徴されているように思えます。本展はMIHO MUSEUMを皮切りにその後、全国4か所を巡回する、30年ぶりの大型展覧会なのだそうです。日本の中世を代表するやきものの美しさを存分に浸ることの出来る内容です。やきものが好きな方、製作に関わっている方には、きっと見応えある展示会であると思います。


古陶の譜 中世のやきもの ~六古窯とその周辺~
2010年9月4日~12月12日
10:00~17:00(入場は16:00迄)
入館料:1000円
MIHO MUSEUM (滋賀県甲賀市信楽町) ホームページ

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※本展用に作られた図録は充実した内容でした
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古陶の譜 中世のやきもの‐六古窯とその周辺‐(
外箱付 242mm×310mm
図録本体 238mm×303mm
503ページ / 3,000円



巡回先
茨城:2011年1月2日~3月21日/茨城県陶芸美術館
愛知:2011年4月2日~5月22日/愛知県陶磁資料館
福井:2011年5月28日~7月31日/福井県陶芸館
山口:2011年8月13日~9月25日/山口県立萩美術館・浦上記念館


by sora_hikari | 2010-12-03 15:38 | 見て歩き

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