「麗しのうつわ」 @ 出光美術館

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丸ノ内の出光美術館で開催されている「麗しのうつわ -日本のやきもの名品選」へ行ってきました。これは、出光美術館が所蔵する日本のやきものの名品140点を展示する内容になっています。桃山時代から江戸時代のものが中心になっており、会場は4つのゾーンで構成されています。(1)「京の美-艶やかなる宴」では、京焼の代表である仁清、乾山、道八などの色絵の器、(2)「幽玄の美-ゆれうごく、釉と肌」では土味の美しい猿投窯、美濃焼、唐津焼きなどの渋い器、(3)「うるおいの美-磁器のまばゆさと彩り」では華やかな鍋島、古九谷、柿右衛門、板谷波山の磁器色絵の器、4)「いつくしむ美-掌中の茶碗」では、茶道具を中心に長次郎、道入、織部などの茶碗や香合など。日本のやきもののを俯瞰して、そのエッセンスを掴むには、とても分かり易い構成になっています。特に絵付けに見られる「雅」(みやび)を楽しむ外向的な器と、土味や焼き具合の「侘び寂び」を楽しむ内向的な器とが、日本のやきもの史上で同格の価値感で扱われることの面白さがあるように思います。鑑定娯楽番組であれば、肩書きや数字の桁数に目を奪われるであろう名品でしょうから、垂涎の品々を眺めに行くのも良いかもしれません。皇居そばのこの美術館は、落ち着いた環境でゆったりとした気持ちで展示品に接することができるのも利点です。現代的な生活工芸とは違った価値感の器かもしれませんが、美術品とされる日本のやきものに触れるには良い機会だと思います。


麗しのうつわ ~日本のやきもの名品選~
2010年1月9日(土)~3月22日(月)
10:00~17:00(入館は16:30迄) ※金曜は19:00迄
月曜日定休
入館料:一般1000円
出光美術館(東京・丸ノ内) ホームページ

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本展終了後の次回展は、「茶 Tea 喫茶のたのしみ」。
抹茶、煎茶の茶道具の展示会です。

茶 Tea ~喫茶のたのしみ~
2010年4月3日(土)~6月6日(日)
「麗しのうつわ」 @ 出光美術館_d0087761_251755.jpg



by sora_hikari | 2010-01-17 23:53 | 見て歩き

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