根来 @ 大倉集古館

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ホテルオークラ本館の敷地内にある大倉集古館で開催されている「根来」展へ行ってきました。「根来」と書いて、「ねごろ」と読みます。室町時代に現和歌山県にある根来寺で僧侶の日常器として作られた朱塗りの漆器を狭義に指し、広義には朱漆塗全般を言うそうです。展示品は、室町時代のものを中心に、鎌倉・平安・南北朝までのものを見ることができます。種類は、酒具の瓶子・酒盃・杓子、置台の盆・丸盤・折敷・高坏、食器の椀・鉢、茶具の茶入・香合、家具の机・厨子・硯箱などいろいろなものが置かれています。このように中世期に作られた著名な根来の大半を一堂に集めて展示するのは貴重なことだそうです。神社の鳥居や宮殿の柱が赤いように朱色は聖なる色であり、また水銀から作られるため防腐効果に優れ、防水性のある黒漆の上に重ねることで堅牢になったのだそうです。表面に塗られた朱色と下地の黒漆が、経年のなかで擦れて見え、その2色のコントラストが変化に富んだ魅力を醸し出しています。また、神饌具、仏具や寺院の道具として使われたそれらの品々は、実用性に富んだ機能美があり、シャープで現代的なフォルムをしたものが多いです。骨董好きな方の間では根来は知られた存在のようですが、はじめて目にするものばかりで、その色合いと洗練された形の美しさに、日本古来の良質なデザイン性を感じることができました。


根来 ねごろ
2009年10月3日(土)~12月13日(日) 休館日:月曜日
10:00~16:30(入館は16:00迄)
入館料:一般1000円
大倉集古館 (東京・虎ノ門/ホテルオークラ東京・正面) ホームページ | 地図

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骨董雑誌「小さな蕾 2009年10月号」に特集された根来の展示品の一部

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by sora_hikari | 2009-10-25 00:15 | 見て歩き

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